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はじめての「WEBセミナー」で気付いた3つのメリットと5つの課題

はじめまして!SmartHRでイベントマーケティングを担当している磯です。展示会やセミナーなどのオフラインイベントを担当しているぼくが、この4月に全力でWEBセミナーにチャレンジしてみたところ、良い気づきがたくさんあったので備忘録として初のnote投稿をすることにしました。

※「ウェビナー/オンラインセミナー/WEBセミナー」と複数の表現がありますが、本記事ではわかりやすい表記として「WEBセミナー」で統一しています。

自己紹介

まずは簡単に自己紹介をさせてください。キャリアのスタートは、総合プロモーションの制作会社からで、クライアントの販促やPRに関わるイベントなどを実際につくり運営をする仕事をしていました。事業会社でのマーケティングに携わりたいと思い、2019年6月からSmartHRのマーケティンググループにジョインしました。

SmartHRのマーケティンググループは目的別に4つのユニットに分かれています。(詳しくは弊社岡本さんのnoteにて。)ぼくはリードジェネレーション&リードナーチャリングを実現する「リードマネジメントユニット」に所属し、展示会・セミナーなどのオフライン施策の担当です。
これまでSmartHRでは、マーケティング施策としてWEBセミナーを実施した実績はなく、自分にとって大きなチャレンジでした。


WEBセミナーをやることになったきっかけ

新型コロナウイルス感染症の影響から、オフラインイベントの実施は困難となりました。2月中旬頃からオフライン施策に影響が出始め、いまでは中止や延期を余儀なくされる状況が続いています。

当初オフライン施策で見込んでいたリード数は不足し、代替案の1つとしてWEBセミナーをやらざるを得なくなった、というのが発端です。
自社に前例が少なく、実施するにも手探りだったことに加え、強制在宅勤務中のため、準備や当日の運営もすべて自宅から行う必要がありました。(強制在宅勤務となった経緯は、SmartHRオープン社内報をご参照ください。)


実施したWEBセミナー

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概要
■タイトル:これからどうなる?2020年の人事労務
■テーマ:「テレワーク」にどう立ち向かうか?
■実施回数:3回 ※各回内容は同じ
■実施時間:60分
■プレゼンター:SmartHR社員 4名 (内1人は司会=ぼく)
■対象:企業の人事労務担当者さま、人事責任者さま、経営者さま
■配信ツール:Zoom
■構成:
 ・SmartHRについてのカンタンなご紹介
 ・SmartHR社の「テレワーク」の取り組み紹介
 ・「テレワーク」を機にSmartHRを導入された企業さまの事例紹介
 ・「テレワーク」に関する情報交換会    etc.

特徴としては、プレゼンパートを少なくし、フリートークや参加者との意見交換に重きに置いた形式にしたことです。理由としては、「テレワーク」に悩む担当者さまが多く、それはSmartHRであっても同様であり、各社が抱える悩みや知見を共有しあえる場がつくれないか?という考えから企画がはじまったからです。


WEBセミナーをやって気づいた3つのメリット

実際にWEBセミナーを終えてみて、オンラインならではのメリットを強く感じました。

・①場所にとらわれないため全国からご参加いただけた
・②拘束時間が短いため参加側の時間調整がしやすくなった
・③参加者との相互コミュニケーションができた

①場所にとらわれないため全国からご参加いただけた
WEBセミナーの場合、参加者は自社オフィスや自宅から参加することができます。オフラインイベントであれば、参加者は会場まで足を運ぶ必要があり、そのエリア付近の方しか参加できません。一方オンラインの場合はその制限がなくなります。実際、全国から多くの企業さまにご参加いただき、なかには1社で多拠点から複数の担当者さまがご参加したケースもありました。

会場のキャパシティを気にすることもなく、告知対象も広く設定できたので、オフラインのとき以上の申込みを獲得できました。
※本セミナーは最終的に抽選を行いました。

②拘束時間が短いため参加側の時間調整がしやすくなった
①にも関連しますが、参加するための移動時間が発生しません。オフラインの場合は往復で1時間以上かかることもあると思いますが、オンラインであれば、開始時間になったらWEBセミナーのページにアクセスするだけで参加ができます。セミナー参加のために、長時間のスケジュール調整がいらなくなり、気軽に参加しやすくなったのではないでしょうか。

企画をする上でも、実施時間は「00分」のスタートとし、〜60分に収まるよう配慮しました。1時間だけであれば、とMTG感覚で時間調整をしてもらえることを狙っています。

③参加者との相互コミュニケーションができた
オンラインの良い点として、コメント投稿などで参加者からの意思表示をリアルタイムに見ることできます。今回活用したZoomには、「チャット」「Q&A」「投票」といった便利な機能があります。「意見交換会」の時間を設け、参加者へコメント投稿を呼びかけたり、SmartHRからの質問へ投票で回答いただき、その結果をすぐにシェアする、とったコンテンツが実現できました。

オフラインだと登壇者側からの一方的な発信が強くなりがちですが、オンラインだからこそ気軽な参加・発言を促せたように思います。参加者同士がチャット内で情報交換をしていたのは印象深かったです。
※余談ですが、第1回目は意見交換会の時間があまり取れず、アンケートでもご意見をいただいたため、第2回目以降は時間配分を変更しました。

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※参加者へ質問を投げかけ、チャットに回答いただいたものを議論している場面です。


総じて、WEBセミナーは参加ハードルが低くなるという、参加者にとってのメリットが大きく、集客がしやすいと感じます。集客期間は約2週間と短かったのですが、予想以上の集客数を達成しました。(3回計で300名越え)
しかしその一方で、WEBセミナーならではの難しさを感じたのも事実です。


WEBセミナーをおこなう上での5つの課題

オフラインでの展開以上に、WEBセミナーだと気をつけなければいけないことがたくさんありました。

・①集客に策を講じる必要がある
・②キャンセルや欠席がしやすい
・③コンテンツのクオリティが求められる
・④プレゼンターや司会のスキルが如実に現れる
・⑤配信ツールに運営が左右される

①集客に策を講じる必要がある
展示会とは異なり、集客告知を自社でやらなければなりません。今回は新規リード獲得が目的のため、ターゲットへのアプローチができる外部媒体を複数活用し、集客コストをそれなりにかけました。バナー画像(クリエイティブ)も、社内のデザイナーに素敵な仕上がりにしてもらい広告に活用しています。展示会ではやらない広告運用を実践するため、イベント担当であってもWEBマーケティングスキルは必須です。

②キャンセルや欠席がしやすい
場所や時間の制限がない反面、デメリットとしてキャンセルや欠席が容易にできてしまいます。参加者のご都合のため致し方ないですが、直前のリマインドメールはマストで送るように気をつけています。また、メールの案内文のなかに、キャンセルであれば連絡がほしい旨を添えて、キャンセルがしにくい印象を与えるのも一手です。

③コンテンツの企画力が求められる
集客時点でも同様ですが、参加する価値がないと思われると途中離脱が進むため、コンテンツ作りはとても大事です。ターゲットが求めていることや課題がなにかを捉えコンテンツに落とし込む企画力は、オフラインのときよりも一層必要になってくるでしょう。
テーマ設定もそうですが、全体の構成や流れも重要です。台本を細かく作成し、スムーズに会を進行できるようにするのが望ましいです。
また、スライドの見やすさや背景画像の設定など、細かいところまで気を配ることも大切だと思いました。

④プレゼンターや司会のスキルが如実に現れる
テレビ番組のように、プレゼンターの顔がはっきり見えるのはWEBセミナーの怖いところ。話している方の表情・挙動・クセ、さらに話し声や衣擦れなどの小さい物音さえも目立ちます。参加者のストレスとならないよう、プレゼンターや司会は練習を重ね、堂々と話せるレベルになっておくとよいでしょう。
また、参加者側のリアクションが見えないため、1人でのプレゼンは孤独感が強く、終わったあとに達成感を感じにくいです。終わったあとに、プレゼンターと施策担当でフィードバックし合う時間を設けたいと思いました。
※時間帯に悩まれる場合は、個人的には朝をオススメします。夕方だと、プレゼンターも参加者も日中の業務で多少疲弊しているので、WEBセミナーに集中ができませんでした。(笑)

⑤配信ツールに運営が左右される
今回のツールは、普段WEB会議でも活用していた「Zoom」を選択しました。さまざま検討しましたが、慣れているツールを活用してリスクを減らすことを優先しました。また、幸いなことに、先行して営業主導のセミナーがZoomに移行していたため、その知見も借りることができました。
しかし、WEBセミナーを行うにあたって、最適な設定や画面の操作方法を模索するのがはじめは手間でした。確認や検証を繰り返すのですが、意図しない挙動が起きたり、パソコンのスペック次第ではフリーズすることもしばしば。そのリスクと対処法をできるだけ把握し、準備をする苦労がありました。オフライン以上にツールに気を遣うことが増えたように思います。


と、まるでデメリットが多いように書きましたが、準備をしっかり行えばWEBセミナーは集客が見込める効果的な施策であるように思います。緊急事態のなかではありますが、WEBセミナーへの早い切り替えができたのは自分の経験としては非常に大きかったです。
成功体験がすくないので、まだまだこれから実績を積み重ね、最適な運営方法を模索していきたいと思います。ぜひ、同じような悩みを抱えるマーケティング担当の方と情報交換ができたら嬉しいです。


さいごに

しばらくWEBセミナーを中心にオンラインでの展開が続くと思いますし、WEBセミナーはますます一般化するでしょう。

ただ、寂しいことにお客さまの反応はテキストでしか感じられず、いわゆる「手触り感」はうすいです。アンケートの結果をみるまで、不安が募るように思います。
オフラインのほうが参加者の温度感が伝わりやすいというのも事実。参加されたお客さまがどうだったか、インサイドセールスからのフィードバックをこれまで以上に意識する必要がありそうです。

これまでオフラインイベントをメインにやってきた自分としては、次にオフライン施策を開催できる日が待ち遠しいです。一刻も早い終息を願いながら、次のWEBセミナーの企画に勤しみたいと思います。

おわり。

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