旅行を卒業した日
台湾からのツアーを終えて帰宅した。
過酷なツアーと体調不良で満身創痍だった。
自宅の3匹の猫はいつもどおりに可愛く、
同居人達はいつもどおりにリビングでくつろいでいた。
姉が作ってくれた卵みそスープが体に染み渡った。
昔は海外旅行をすれば何かが得られると信じていた。
でももう気づき始めている。
私が旅行に頂いている希望は、
この消費社会に刷り込まれた幻想だ。
私の人生に必要な何かは
お膳立てされた旅行では得られない。
コロンビアで墜落して生き残った少女達は
先住民であった。
当然、その地域で食べられる植物の知識を持っていた。
不倫騒動の後、
今は山で狩猟生活を送っている
東出昌大を逞しいと思う。
私の家には猫がいて、いつも可愛い。
泣いているときは近くで寝てくれる。
毎日、たくさんの発見をくれる。
私が求める何かは
海の向こうにあるのではなく
きっと今の自分の豊かさに
気付くことなのだ。
私は今日をもって旅行を卒業した。
おしまい。
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