名古屋エリアの麺3題
18きっぷで名古屋エリアを巡ってきました。仕事3割、帰省3割、遊び4割です。その中で3食の麺をご紹介しておきます。
最初は味噌煮込みうどんです。
味噌煮込みうどんというと山本屋系が有名。系と書いたのは山本屋はこうしたお店ではありがちな内輪揉めによって、2つに喧嘩別れしたことはあまり知られてはいないかな。どちらも山本屋を名乗っており、山本屋本店と山本屋総本家。どっちが本物かという議論は不毛なのでここでは行いません。
どちらも基本ほとんど同じで、赤味噌ベースの鍋焼きうどんです。特徴は麺が堅いところ。
なのですが、じゃあみそ煮込みうどんの麺はどこもあんなに堅いのかと言うと、そうではないのです。というか山本屋系以外は案外麺は普通です。
そんな山本屋系以外の味噌煮込みの中でも密かに有名なのが一宮にある「名代にこみうどん 太田屋 本店」さんです。ここにも本店と付いていますが、ここ1軒しかありません。創業110年だそうです。
麺は堅くありません。そして平打ちです。土鍋ではなく普通の丼で供されます。メニューもシンプルで値段もお値打ちです。そうそう、お値打ちという言い方はとっても名古屋っぽい言い方だなあと思います。
味噌スープが独特です。複雑で奥深いです。その点については山本屋系を凌駕しています。
非山本屋系の代表選手と言いましょうか、むしろこっちが本流のような気がします。山本屋さんは味噌煮込みうどんはなく、山本屋だということです。
場所は名古屋駅から電車で10分ちょっとの名鉄の一宮駅、またはJRの尾張一宮駅から徒歩10分くらいです。
続いて岐阜の中華そばです。「丸デブ総本店」さん。ここにも何故か総本店と付いていますがここしかありません。場所は名鉄岐阜駅からもJR岐阜駅からも歩いて15分くらいです。創業107年の老舗です。
こちらはラーメンではなく中華そばです。更に私が付け加えるのであれば、中華そばでもなく「きしめんの麺違い」といった印象。とにかくうまいのです。
きしめんは鶏ガラでは出汁をとらなくて、鰹出汁なのですが、たまり醤油の香りが強くて、麺もシンプルな小麦の味といいますか、うどんの細いやつみたいな味わいです。
メニューは潔く中華そばとワンタンの2つのみ。大盛りもなければトッピングもありません。そしてどちらも600円!
名古屋駅のホームにあるきしめんがお好きであれば、一度岐阜まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
はい、ではそのきしめんです。定番中のド定番、JR名古屋駅ホームの立ち食いきしめん住よしさんです。
名古屋駅のホームには新幹線と在来線で15番線まであります。そのうち確か在来線に4店舗、新幹線に2店舗あるはずです。圧倒的に混んでいるのは新幹線の店舗。まあ出張とかで遠くからいらっしゃる方が、そうだ、きしめん 食べていこう。となりますからね。
ここでいろいろと蘊蓄が語られるわけです。やっぱり新幹線下りが美味いとか、東海道線上りの3、4番線だ、などなど。
結論としてはですね、どこも全部住よしさんなので具材は全て同じです。なのでどの店も同じだよ、と言いたところなのですが、これがそうではないのですね。違いがどうして起きるのかというと、混雑している店ではどうしても調理が丁寧ではなくなるのです。たかが立ち食いそばであっても、茹で方や素材の保管状況などに差が出るからです。
新幹線はタイミングによりますが、総じて余裕がありません。在来線は客が少ないので余裕があります。なのですが、余裕がありすぎでワンオペになっているホームがあります。そうなるとまた作り手に余裕がなくなるのです。調理している方の個人差もあります。丁寧さ加減とか、混雑するとパニックになっていくとか。
そこで一般的には平均的には、東海道線下りホームの3、4番線が総合的にバランスが取れていて安定していると思います。
この日は37度でしたのでやっぱり冷やし一択です。
37度なので、在来線なので、空いてたのですよ。そしてここは常に2名体制。そのためこの時は冷やしをじっくり時間をかけて冷やしてくれて、キンキンに冷えたきしめんをいただくことができました。これによってコシの違いが明らかです。
夏場であっても、冷やしきしめんは新幹線ホームのお店では売り切れと称して提供していないことが多いです。調理に時間がかかり、客も長居しがちになるので回転しないからです。新幹線ホームのお店が混雑していたら、在来線ホームに移動した方が早くて美味しいかもしれませんよ。
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