次回「定例イソラジ」(20201105)のためにビゼーの曲を選曲(2)
今回は歌劇「カルメン」の、テノール用アリアの聴き比べをしました。
今夜はホセ役が歌うアリアを、贅沢にも3人の歌手で聴き直しです。
・曲目は、花の歌「おまえが投げたこの花は」となります。
以下、録音年代の古い順に聴いていきましょう。
1.ジュゼッペ・ディ・ステファノ(tn)/
フランコ・パタネ/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(04:15)
2.ヨナス・カウフマン(tn)/
マルコ・アルミリアート/プラハ・フィルハーモニー管弦楽団(04:14)
3.ロベルト・アラーニャ(tn)/
クラウディオ・アバド/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(04:13)
演奏時間は、3つとも、ほぼ同じですね。
カラスと共にディ・ステファノで、すりこまれた口ですので、これが落ち着きます。
カウフマンは、もっと声質が軽くなり、アラーニャは、更に軽くなります。
3大テノールで言えば、よりカレーラスの方向へとの流れが感じられます。
それぞれに好みがあるでしょうから、多様に楽しめる事を喜びましょう。
・次のパートは、ビゼーの歌劇「カルメン」から生まれた管弦楽曲。
他の作曲家による編曲物は後に取り上げる事にします。
1.ビゼー:「カルメン」組曲第1番(11:50)
エリック・カンゼル/シンシナティ・ポップス管弦楽団
2.ビゼー/シチェドリン:バレエ音楽「カルメン組曲」(44:51)
テオドレ・クチャル/ウクライナ国立交響楽団
カンゼル指揮の演奏が普段聴き慣れている曲が並んでいますね。
ちょっとテンポが速めの演奏となっていますが、有名どころはバッチリ。
2は打楽器群を積極的に、各所に取り入れた編成が大きな特徴ですよ。
編曲というよりも、素材として「カルメン」を使用したシチェドリンによる自由な幻想曲風な作品です。
楽譜に手を入れて指揮したストコフスキー編曲の演奏が好みの方なら、こういうのが好みでしょう。
私自身がそうですので、クチャルの演奏は、最後までとっても楽しめました。
ちょっと長いのが気になりますが、「次は、こうきたか」の連続が、◎の好印象!
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