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読んだ本で面白かったなというポイントを抜き出して紹介しています。書評はしないです
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記事一覧

関心をもたせる仕掛けを作るには?『もったいない主義』を読んで

小山薫堂さんの『もったいない主義』を手にとったのは、以前読んだ『くまモンの秘密』の文中にいくつも引用されていたからです。 日常に潜む普通の現象に、価値を付加して人にサプライズを仕掛けていくことに長けた小山さんの、さまざまなアイデアの源泉を垣間見える面白い本でした。 要約すると小山薫堂さん流のアイデア発想法のポイントが散りばめられた本。具体的な事例から大事なポイントが機能法的に述べられています。 面白かったポイントたくさんのアイデアや具体例から、小山薫堂さんの思考のクセを

外部経済性、ドメスティックのメリット、文脈依存性。『ディープテック』を読んで

学生時代の頃から尾原さんの本は好きで読んでいて、『モチベーション革命』で偏愛を起点とした頑張り方にはとても感銘を受けました。もちろん、2019年は『アフターデジタル』のOMOの事例もかなり勉強になっています。今回、尾原さんが新著を出されたとのことで早速手にとってみました。 要約すると社会的、環境的な地球規模の複雑な課題に対して、テクノロジーを駆使して長期的な課題解決に向けて取り組んでいる海外・日本企業の事例紹介の本。 面白かったポイント話の流れとしては、最終的に日本企業だ

『間違いだらけの「優秀な人材」選び』の書評

「今年の新卒は優秀だからね〜」 「あの会社の人ってまじで優秀。」 こんな話を色んなところで聞くこの頃ですが、「『優秀』という言葉ほど抽象的で正体がわからない表現はないな」とずっと思っていました。コミュニケーション力が高ければいいのか、ルーティンワークを早く回せればいいのか、はたまたエクセルをうまく使いこなせればいいのか...。「優秀」という言葉を使うときは仕事の場面がメインですが、考えれば考えるほど謎は深まるばかり。「優秀」って一体なんなの!? そう思って手に取ったのが

意外と学んだことなかった『フィードバック入門』

フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書) 1. ざっくり言うとどんな本?・組織にフィードバック文化をもっと広げていくための入門書 ・フィードバックは「情報通知」と「立て直し」によって構成されている。それぞれティーチング的(こちらから教える)でありコーチング的(相手から引き出す)でもあって、両者を包括して相手の成長促進を行うこと ・フィードバックのフレームワークは信頼感の確保、事実通知、問題行動の腹落とし、振り返り支援、期待

『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか』の書評

人間関係の構築において自己開示が大事だということは周知ですが、それをチームだけでなく会社全体のカルチャーとして実践できているところはどれだけあるのでしょうか? ぼくは自己開示が苦手なので、組織論の本だけれど自己啓発の意味合いでも読めればと思って購入したのが本書。タイトルが印象的で、知っている人も多い本だと思います。問題提起はタイトルどおり、「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」。具体的な3社のモデルケースとその共通点、そのための個人的成長のステップ、などなど、盛りだくさんの

心がざわつく日常のなかで心をシンプルに保つ方法

不幸なことが起こると、たいてい複数の不幸が同時に降り掛かってくる。 不幸を不幸と認識しはじめると、日々の事象のなかに潜んでいる不幸がカラーリングされて、不幸が続いているように見える、もしくは不幸を意識しすぎて心が不安定になりネガティブに過大解釈をしてしまうのかもしれない。どちらにせよ、不幸だと感じる時間が続くとなかなかテンションは上がらないよね。 そんな心がざわつく日々を過ごしていたので、なんとか現状を打破しようと一冊の本を手にとった(正確には電子書籍なのでこの表現は適切