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永坂壽 nagasaka hisashi
2020年4月27日 13:26
家族のために毎日買い物に行き、メニューを決め、一日三食作り続けている彼女は、誰かが自分のために料理してくれたものなんてもう何年も口にしたことがない。最後にそういう食事をしたのはいつだろうと、ぼんやり考えている。すぐには思い出せないくらい遠い昔だ。もちろん、レストランでオーダーすれば料理人たちが腕を振るってくれるけれど、それは厳密に言えば顔の見えないひとりの客のためであって、例えばこんな味付けは好き