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民ノ布、はじまる。

1. 風土にあった生地を“主役”に

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日本諸国テキスタイル物産店」は、
日本諸国の滋味深い生地を、
日本各地のデザイナーたちと共に収集、紹介し、
プロダクトとして販売する物産イベントです。
そして「Tami no Nuno / 民ノ布」は、日本諸国テキスタイル物産店で
扱われるプロダクトをより深く知って頂くためのオンラインストアであり
広報紙です。

「日本各地できょうも機を織り続ける
 多種多様な職人たちの手仕事のおもしろさ、
 すばらしさを国内外のたくさんの方に
 もっともっと知ってもらいたい」

そんな想いとともに立ち上げた背景には、
国内の機織り職人が直面している“存続の危機”が
すぐそこまで迫っているという現状があります。

服の生地がうまれる現場が置かれている
状況は、いまどうなっているのでしょうか。

2. 日本の伝統的な生地は、いま

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収集する生地たちの多くが天然繊維。
つくられている土地土地の
気候や歴史に沿った施しがされています。

全長3500kmに渡る日本列島では
ほとんどの土地が温暖な気候に恵まれ
長い歴史の間に多種多様な布が生まれました。

暖かい場所では涼しくすごせる織物、
寒い場所では保温性のある織物、
工業が盛んな地域では丈夫な織物が織られ、
各地に広まったのです。

世界中のどの国も、かつては自国で
その国の風土に合った生地をつくっていました。
しかし、産業の革新化や東アジアの大国による
"世界の工場”化が進んだことにより、
伝統的な織物は急速に使われなくなっていきました。

そのような状況にあっても
日本にはまだ、風土にあった生地づくりの現場が
かろうじて残っています。
下町の工場の中にも、山奥の集落の中にも
多種多様な機織り職人がいて、
その人にしかできないものづくりが続いています。

実は、このような状況は、世界的にも珍しいこと。
ひとつのことを突き詰めるのが得意な国民性が
影響しているのかもしれません。

3. “衣”も国内で自給できる未来って?

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いち材料として存在していた生地たちを
"主役"に変えて、私たちが惚れ込み、手にとった
生地のすばらしさと、その背景にある物語を
日本のみならず、世界のみんなに知らせたい。

日本諸国テキスタイル物産店を通して、
国内の産地を大切にしているブランドを紹介し、
”衣”も”食”のように多くを国内で自給できる未来を、
ここに集う人々と共につくりたい。

そして、できることなら
この生地たちが生産される背景を、永く残したい。
土地土地に根付くものづくりの記録をしっかりと残したい。

そんな思いから立ち上げたのが「日本諸国テキスタイル物産店」であり
「広報紙 民ノ布」なのです。
奥深いトラディショナルテキスタイルの世界へようこそ!


昨年から準備してきたオンラインギャラリー改め日本諸国テキスタイル物産店がようやく歩みを始めました。
第一回は、岡山県倉敷市で織られているギャバジンを特集展示します。
生地自体は歴史が深いものでも珍しいものでもありませんが、彼のように、ひとつの生地を生涯かけて織り続けている職人は日本にどれだけ残っているでしょう。
今回の特集では、"織り手"に焦点を当てました。
不定期ですが随時更新していく予定ですので、フォロー頂けると幸いです。


民ノ布:https://www.taminonuno.com/

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