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EIFITSインタビュー「光が情報、愛が創造」〜後編

 このEIEFITSインタビューが行われた2016年時点では、Dr.がTAMAZOHだったが、現在はThe SlowmotionsのDr.でもあるIZUMIになっている。
 2 ndアルバム「GENETIC MEMORY」を発売したあとで、東南アジアツアー後、MNORU、T.T、SAHOに行なったインタビューである。
 様々なバンドのインタビュー経験があるが、このEIEFITSのインタビューは、個人的にもかなり素晴らしいインタビューになったと思う。
 Ba.MINORU君は、LIP CREAM時代に一緒にツアーを何度もまわり、ハードコアとは何かというものを目の当たりにした人物であり、 Gt.のT.Tは一緒にバンドをやっていたこともあり、EIEFITSに入ってからの違いも聞くことができた。
 Vo.のSAHOちゃんも、日本のハードコアには今までなかったメロディアスなスタイルのボーカルであり、個人的に聞きたいこともあったので非常に満足の行くインタビューとなった。
 掲載時の3倍強となる長さに加筆修正したインタビューであるため、前後編に分けて掲載するが、特に後編は1人の人間として心に刺さることは間違いないであろう必読のインタビューである。
 それではまず後編を。

EIEFITS

Vo.SAHO/Gu.T.T/Ba.MINORU/Dr.TAMAZOH

インタビュー/文 ISHIYA(FORWARD)

後編
「MINORU 何かモーションをかけたときの受け方が思った通り1人1人の個人だった。」

—この前のアジアツアーはなんで行こうと思ったの?

MINORU きっかけはJABARAとかの映像(JABARA インドネシアGIG DVD.2009年と2011年に行われたJABARAのインドネシアでのライブが収められたDVD)が俺たちには衝撃的で。

SAHO 最初の話はFacebookでジャカルタの10代の男の子から「EIEFITS知ってます。ジャカルタに来ませんか?」っていうのがきたの。でもお金は出せないから、EIEFITSが自分たちで出せるんだったらこっちでブッキングしまっせ!っみたいな感じの連絡がきて、みんなに連絡したんだけど「そんなの無理だよ。俺たち金無ぇわ」ってことでごめんねってなってね。それでこの話がきたときに「行きたいな」っていう気持ちが凄くあって、JABARAのDVD観たら凄く行きたくなって。そしたら元大阪出身の高崎君って人がタイに住んでて。

MINORU 半年後ぐらいに高崎から、全く別の話でマレーシア、ネパール、インドでやらないかって話があって。

SAHO まだネパールの地震がくる半年ぐらい前で「わぁ〜!行きてぇよ!」ってなって。

MINORU それで、最初のジャカルタの話を断ったときに、今回は無理だけど今度なんかあったときには考えようよっていう話をしたんだよ。そしたら半年後にその話がきてさ。でもマレーシアじゃん?その人がブッキングできるのはインド、ネパール、フィリピンって言うから俺が調べたら、マレーシアからジャカルタまで飛行機が片道3千円ぐらいだったんで「ジャカルタはどうなの?」って聞いたら、コネクションはなかったんだけどつくってくれて、ジャカルタも可能だって言うから、それならジャカルタは前に一回断ったから行こうかって。

—なんでアメリカとかヨーロッパとかじゃなかったの?

MINORU 俺は個人的に第三世界(アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの、発展途上国と言われる国々の総称)に興味があったんだよ。

—MINORU君は元々旅行とかで行ってたりするもんね。

MINORU 旅行に行くのも、もっと田舎で素朴なものが残ってるところとかに俺は行ってたけど、まさかそこでライブができるなんてことは想像もしてなくて、それが転がり込んできてさ。1番最初はJABARAの映像だったんだけど、例えばバンドを広めるとかそういうんじゃなくて、俺の経験として絶対やりたいなって思った。

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—アジアは面白かった?旅で行ってるのとは違う?

MINORU 面白かったねぇ!旅とは違う。インドネシアとマレーシアっていうのは初めてだったし。アジアの共通してるところはあるから一緒なんだけど、俺の場合朝起きて「今日ライブやるんだ」っていうのは、旅と違って何時に行かなきゃいけないとかあって、フリーじゃないから感覚が違うじゃん。その感覚はあるんだけど、自分で検証したいから街を1人でブラブラしてみたのね。1人で行動して落差を味わいたかったの。それでライブも面白かった。凄かった。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!