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『名字』って毎年増えてません?

そこそこいい歳になった現在でも初めて聞く『名字』に結構な頻度で出会います。

『名字』ってそんなに種類あるの? もしかして毎年増えてません? 
と疑問に思ったので調べてみました。


『名字』の種類は最大でおよそ30万種から最少でおよそ5万種と言われています。
最大と最少で大きな開きがあるのは日本語の複雑さが関係しており、

「漢字」「字体」「読み」すべてで区別すると、およそ30万種。
「漢字」「字体」で区別すると、およそ10万種。
「漢字」で区別すると、およそ6万種。
「読み」で区別すると、およそ5万種。

という調査結果があるようです。

30万種と仮定して1日1つ『名字』を知るとすれば、

300,000÷365=821.917……

まあ、知らない『名字』に遭遇する確率はかなり高そうです。


では次に『名字』は増えているのか。

結論から言うと年々減っていると思われます。

その根拠は二つあり、まず一つ目は少子化です。
実子にしろ養子にしろ継ぐ者がいなければ『名字』は消滅します。昔風に言えばお家断絶です。

二つ目は『名字』改変の難しさです。
この場合の改変は結婚などではなく自らの希望で新たな『名字』に変えることを指します。

そもそも『名字』は勝手に変えられるのか。

“やむを得ない事由”によって氏を変更したい場合、戸籍の筆頭者およびその配偶者が家庭裁判所の許可を得て届出をすることで氏の変更ができる(戸籍法107条1項)

https://ka-ju.co.jp/column/change_last_name

できるようです。

「やむを得ない事由」とは「氏の変更をしないとその人の社会生活において著しい支障を来す場合」のことをいいます。

https://ka-ju.co.jp/column/change_last_name

裁判所の基本的な考え方は「名字は個人の識別手段として重要なものだから、頻繁に変更するべきものではない」だそうです。
その上で、個人的な事情をみて、特に不利益が客観的に認められる場合に限り変更を認めているとのことです。

「主観」ではなく「客観」が重要視されるのでそうそう『名字』を変えることはできないと考えた方がいいでしょう。


以上です。
真っ先に思いついた「好き勝手に『名字』を変えてる人がいて年々増えているんじゃないか」という疑念はほぼ否定されました。
まあ、簡単に変えることができたら悪用され放題なので当然の結果でした。

今回のまとめ。
『名字』は増えているかもしれないけど減っている数の方が多そうなので全体としては減少傾向と思われる。


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