正反対な親子

母との会話で星野リゾートを取り上げた番組の話題になりました。

私はその番組を観ていなかったのでもっぱら聞き役です。

1泊10万円で凄いおもてなしが受けられるとかなんとか。

ジャニーズの子が潜入取材、しかもおもてなしを受ける側ではなくスタッフ側を体験するという番組の説明までは特に気にならず聞いていました。

具体的な内容の話に進むと、凄いんだよ凄いんだよと母のテンション急上昇。

反面、私のテンションは話を聞けば聞くほど急降下です。

なんでも従来の分業制ではなく、1人のスタッフが受付から始まり、荷物運び・ルームメイクなどすべての業務をこなすとか。

おそらく母は、専属の担当者がついて滞在中お世話してくれるなんて凄い！　というように感じたのでしょう。

しかし私が思ったのは「それってワンオペじゃない？」でした。

聞いただけなので実際はどうかわかりませんが、人件費削減のために今までの受付業務の人やベッドメイクを含むお部屋担当の人などを排除しただけなのでは？　コンビニやファストフード店のように個人の仕事が増えただけなのでは？　と、おためごかしの気配を感じていました。

思いついた考えを伝えがてら、その担当スタッフさんの給料や待遇について聞いてみると、特にそういったことは言ってなかったという母の回答。悪いワンオペの匂いがプンプンします。

私の考えすぎで、実際はお手当もちゃんと出ていて好待遇になっているのかもしれません。そうであってほしい。
でも、それなら今の時代積極的にアピールしそうなんだよな～と、うがった見方をしてしまう自分をどうにかしたいです。

少し場の雰囲気が重くなり話題が変わるかと思いきや、それぐらいではへこたれない我が母上。

お仕事体験中のジャニーズの子がお客様の荷物をお預かりもせずにスタコラ行ってしまったとか、先にお部屋へ入ってしまったとか失敗エピソードを楽しそうに話します。

きっといつもはやってもらう側だからわからないんだろうね～と言う母に対して、

「それは違うよ！」とダンガンロンパの苗木誠ばりの待ったをかける私。

これも実際のところはわかりませんが、むしろ”高級ホテルのおもてなしを受けたことがないから知らなかった”のではないでしょうか。
さすがに一度でも体験していれば真似事ぐらいはできると思います。

昨今のTV業界は大手キー局のリストラ報道からも明らかなようにかなり厳しくなっています。おそらくロケの費用も大幅に削減されているでしょう。宿泊施設のグレードダウンは容易に予想できます。

ベテランならまだしも若手だとするとデビュー時にはすでに経費削減後の世知辛い芸能界だった可能性が高く、ほぼセルフサービスの一般的なホテルしか知らなかったのかもしれません。

憂鬱だな～と呟いた私に、

憂鬱とか言うんじゃないよと叱る母。

まあ、私がネガティブに考えすぎなのでしょう。
実際は、スタッフさんは高給取りで好待遇、ジャニーズの子はマイペースなだけなのかもしれません。

親子であっても受け取り方・考え方は人それぞれで面白いな～とポジティブに考えようと思った一幕です。