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三国志由来の言葉たち

一説によると奈良時代以前には日本に渡ってきたという『三国志』。
本家よりも日本のほうが盛り上がっているんじゃないかと疑うほどの人気を博しています。

長い間読み継がれてきた話ともなれば、そこから言葉が生まれるのは自然なことです。
というわけで、今回は『三国志』由来の言葉をご紹介。

なお、【泣いて馬謖を斬る】や【三顧の礼】などのメジャーどころは割愛し、意外と思われるであろうラインナップでお届けします。


【白い目で見る(しろいめでみる)】

冷淡な、悪意のこもった目で人を見る。

デジタル大辞泉

由来は、

魏の阮籍が、気に入らない客には白い目で対し、気に入った客には黒い目で対したという故事から。

https://imidas.jp/idiom/detail

「白眼視(はくがんし)する」とも言います。


【大器晩成(たいきばんせい)】

大きな器が早く出来上がらないように、大人物は世に出るまでに時間がかかるということ。

デジタル大辞泉

由来は、

大器晩成の出典は、中国『老子』の41章「大方無隅、大器晩成」。
鐘や鼎のような大きな器は簡単に出来上がらず、完成するまでに時間がかかるという意味に解釈されている。
しかし、『老子』の大器晩成は「無限に大きい器は完成に至らない」といった解釈もされており、晩年に成功した人を称えたり、将来の期待を込めて励ます時に使うことは誤用とする見方もある。
ただし、『三国魏志』において、有名な魏の国の武将が馬鹿者扱いされていた従弟に対し、「鐘や鼎のような…」と「大器晩成」を例に挙げて励まし、従弟は見事立派な人物になったという話があり、そこから現在の意味になったとも考えられている。

https://gogen-yurai.jp/taikibansei/

対義語は、大成する人は幼いころから才気があるという意味の「栴檀双葉(せんだんのふたば)」です。


【白眉(はくび)】

多数あるもののうち、最もすぐれているものや人のたとえ。

デジタル大辞泉

由来は、

三国時代の蜀に、優秀な五人兄弟がいた。
その兄弟の中でも、最も優れた馬良(ばりょう)の眉には白い毛があった。
このことから、多くの中で最も優れた人物を「白眉」というようになった。

https://gogen-yurai.jp/hakubi/

あくまでも「優秀なもののうち、最もすぐれているもの」なので、イマイチなものの中からあえて一つ選ぶ時に【白眉】とするのは誤用でしょう。


【水魚の交わり(すいぎょのまじわり)】

水と魚との切り離せない関係のような、非常に親密な交友。

デジタル大辞泉

由来は、

三国時代の蜀の王であった劉備が、諸葛孔明と自分の間柄について、「孤(君主の自称)の孔明あるは、猶魚の水有るがごとし」と言ってなだめた故事から。
元々は君臣の間柄で使われていたが、今は友人関係など一般的に用いられる。

https://kotowaza-dictionary.jp/k0014/

「水魚の思い」とも。


【破竹の勢い(はちくのいきおい)】

猛烈な勢いで進むこと。また、勢いが盛んで押さえがたいこと。

精選版 日本国語大辞典

晋が呉に攻め込み、都近くまで迫ったが、蒸し暑い雨季に差し掛かったため、指揮官たちは疫病を恐れ、涼しくなるまで待ってから攻め込もうと意見した。
そんな中、杜預だけは「今の勢いならば、竹を割るがごとし」と攻め進むことを主張し、その意見に従って攻め進んだところ、晋は呉を滅ぼすことができたという。
この故事では、最初に力を入れるだけで、後は物事がスムーズに進んでいくことを「破竹」にたとえているが、現代では、物事が進む勢いが盛んなことに重点を置いて、「破竹の勢い」と用いられる。

https://gogen-yurai.jp/hachikunoikioi/

『三国志』の”三国”である「魏・蜀・呉」。その最後の一国「呉」が滅亡し三国時代を終焉に導いたきっかけとも言える言葉です。


いかがでしたでしょうか。
私もご多分にもれず『三国志』好きの一員。
推しの武将は、三国志後期の蜀将「姜維」です。

三国志大戦2の姜維




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