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平和ボケ

2022年10月4日午前7時22分頃、北朝鮮は弾道ミサイル1発を東方向に発射。ミサイルは日本の東北地方上空を通過し、7時44分頃に太平洋上の日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下したと推定。

朝っぱらから私たちの頭の上をミサイルが通過しました。
これに対し政府がしたことは、情報収集と北朝鮮に「最も強い表現で非難」しただけです。
届きもしない遺憾砲を虚空に放つといういつもの対応。
「最も強い表現」とやらを是非とも公表してほしいものです。

ミサイル通過と聞いて真っ先に頭に浮かんだことは、「いやいやミサイル迎撃してよ。自衛隊なにやってんの?」でした。

一回目の官房長官の会見では何もなく、二回目の会見でようやく自衛隊の対応について記者からの質問に答えるという形で簡単に触れていました。
その後の防衛大臣の会見で詳細が語られましたが、私としては納得のいくものではありませんでした。

「我が国に飛来する恐れがないと判断したことから自衛隊法第82条の3に基づく弾道ミサイル等破壊措置は実施しませんでした」

飛来する恐れがない?
思いっ切り頭上を通過しているんですが?
我が国ってどこの国の事言ってるの?

発射直後には陸地には落下せず太平洋上の日本の排他的経済水域(EEZ)に落下することがわかっていたからわざわざ破壊しなかったと言いたいようです。
しかし、いくら計算や分析で安全だという結果が出たとしても、ミサイルが欠陥品で途中で失速し落下してこないという保証はどこにもありません。
日本の頭上を通過したという事は、日本に向けてミサイルを撃ってきたという事。
それを迎撃もせず黙って見逃すとは……。
本気でこの国を守る気があるのでしょうか?
それとも日本は弾道ミサイルを迎撃できないのでしょうか?

二年前に「イージス・アショア」という弾道ミサイル迎撃システムの建設中止が当時の防衛大臣(現デジタル大臣の河野氏)によって決定されました。
はたして正しい決断だったのか疑問が生じます。

つい二か月前の8月4日に中国から日本の排他的経済水域(EEZ)内にミサイルを撃ち込まれ、そして今日北朝鮮のミサイルが日本列島の頭上を通過しました。
少しでも目をそらさせたいからかマスコミは「有事の際は」とか「台湾有事の懸念」とか悠長な言ってますが、もうとっくに有事真っ只中なのは明白です。

それなのに防衛費を増額することを渋りまくる岸田内閣。
この期に及んでいったいどこに気を使っているんでしょうか。

え? 防衛費をGDPの2%まで増やすってニュースを見たって?

この記事のことでしょうか。
こちらは一見すると防衛費を増額するような印象を受けますが全く違います。
今まで防衛費として計上していなかったものを今後は防衛費として計上するということで、実際の防衛費は据え置きです。
勘違いさせる気満々の悪質な記事ですね。

「防衛費を増やす=軍備増強=大日本帝国の復活」なんてことを声高に叫び防衛費の増額を反対する人々。
じゃあどうやってこの国を守るんでしょうか。
アメリカが守ってくれる?
ウクライナがどうなったのか知らないの?

ブダペスト覚書(ブダペストおぼえがき、英: Budapest Memorandum on Security Assurances)は、1994年12月5日にハンガリーの首都ブダペストで開催されたOSCE(欧州安全保障協力機構)会議において、アメリカ・イギリス・ロシアの核保有3ヶ国が署名した覚書である。内容としては、ウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンが核不拡散条約に加盟したことに関連して、協定署名国(つまりアメリカ・イギリス・ロシア)がこの3ヶ国の安全を保障する、という内容のものである。またフランスと中国は、別々の書面で若干の個別保障をしている。

Wikipediaより

見事に破られました。
騙されたといってもいいでしょう。

日本とアメリカの関係はそれとは違う、そうであってほしいです。
でもね、少し前に会った沖縄知事選のことを思い出してください。
アメリカ軍を全力で追い出そうとしている人が再選しました。
私がアメリカ軍ならそんな人々を命をかけて守ろうなんて思いません。

戦争は軍事バランスが傾いた時に起こります。
主義主張なんて関係ありません。
平和憲法も侵略者に対して何の効果も及ぼさないでしょう。

大切なのは攻め込もうと思わせないこと。
始まってからでは遅いのです。
ウクライナの状況を見ればわかるでしょう。
予想外の抵抗にロシアも引くに引けなくなってます。

私は別に軍事大国になってほしいなんてこれっぽちも思っていません。
攻め込まれない絶妙なラインの防衛力を維持してほしいだけです。
対話で平和が保てるならそれに勝るものはないですが現実はそうはいかない。対話が通じない国が相手だからです。

それでも諦めずに対話を続けていけば分かり合えるはず。
対話を、対話を、対話を……

でもその対話って何のためのものですか?
まさか無傷でこの国を差し出す交渉じゃないですよね?


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