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もしかして「一人カラオケ」は人気ないのでしょうか?

『これからは「一人カラオケ」が大流行する! どこのカラオケ店も最低でも店内の半分は一人用に改装されるに違いない!』

と鼻息荒く周囲に力説したのがおよそ2年前。

待てど暮らせど未だに「一人カラオケ大流行!」というニュースは聞こえてきません。

何故だ……

カラオケ店はパンデミック初期、まっさきにクラスターの発生源の一つとして疑われ注目を集めました。「三密(密閉・密集・密接)」を体現するかの営業形態であり、加えて大声を発する場だからです。緊急事態宣言による営業休止という大打撃を被った業種であることは間違いないでしょう。

会社や従業員と守るという名目でも緊急事態宣言下の通常営業はリスクが大きすぎます。一度大規模なクラスターが発生すればそれ見たことかと寄ってたかって袋叩きにされるのは明白です。

パンデミックが終息するまでジッと耐えるか、キッパリと諦めて店をたたむか、はたまたバッシング覚悟で営業を続けるか……
選択肢はそう多くないように思いました。

「不要不急の外出は控えてください」という外出制限から「ソーシャルディスタンスを守りましょう」という人数制限へと変わると新たな業務形態が生まれていきました。映画館や劇場は定員の半分で1席ずつ空ける、飲食店は仕切り板を設置する、などです。

ではカラオケ店は? 私が思いついたのは「一人カラオケ」でした。

一人で思いっきり歌いたい! でも一人で部屋を貸切るのはちょっと……
と悩んでいたときに出会った『ひとりカラオケ専門店ワンカラ』。

これです。まさに時代にマッチしたカラオケスタイル。
一人用の個室なのでクラスターが発生することは考えにくい。消毒作業と換気を怠らなければ何の問題もないでしょう。

『ワンカラ』の店舗が増えるだけでなく模倣する店も続々と出てきて、世はまさに大ひとりカラオケ時代に!
……と妄想していた時期もありました。

現実はそのようなことはなく今に至ります。

「一人カラオケ」が流行らなかった理由。それは改装費や出店費が厳しいという切実な事情もあるとは思いますが、一番の理由は人気すなわち需要がないからなのでしょう。

カラオケは多人数で楽しむものであり、一人で心行くまで歌いたいと思う私のようなものは残念ながら少数派なのかもしれません。

順番待ちもなく歌いたい歌を好きなだけ歌える……
「一人カラオケ」流行らないかなあ。

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