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リンカーン? それともリンカン?

第16代アメリカ合衆国大統領
『エイブラハム・リンカーン( Abraham Lincoln)』。
「人民の人民による人民のための政治~」や「奴隷解放の父」として、あまりにも有名な人物です。

なので当然歴史の教科書にも載っています。
『エイブラハム・リンカン』として。

そうなんです、現在の教科書では『リンカーン』じゃなくて『リンカン』表記が多数派とのこと。

文部科学省の国語審議会が発表した「外来語の表記」においては"Lincoln"は「リンカーン」と表記することが定められています。これを踏まえて多くは「リンカーン」と書き表します。ただし、この「外来語の表記」は、その他の書き方を否定するものではなく、必ずこれに従うべきものではない、との細則があります。
弊社では、グローバル化が急速に進展している現状を踏まえ、できる限り現地の読み方に近い表現で外来語を書き表しています。"Lincoln"は発音記号では"lˈɪŋkən"と表されることから、弊社では「リンカン」を日本語読みとして使用しています。
なお、現在発刊されている高等学校の世界史教科書でも、弊社を含めほぼ「リンカン」で表記統一されており、また中学校の歴史教科書においても、弊社だけでなく他社でも「リンカン」と記載している出版社があります。

https://www.teikokushoin.co.jp/high/faq/detail/958/

マジか……。

『リンカン』より『リンカーン』のほうが強そうで大統領っぽいと思うので、そのままで良かったのでは?
まあ、人名や地名はより正確にするべきなので致し方なしでしょう。

「リンカンとは?」と聞かれたら、「林間学校?」と答えてしまいそうな私は立派な昭和キッズです。

最初から『リンカン』にしておいてよ! 誰やねん『リンカーン』って普及させたやつ。責任者出てこい! と怒りの拳を振り上げましたが、

明治末から1970年までの新聞切抜資料集である神戸大学の新聞記事文庫にも複数の訳があり、それぞれの初出は「リンコルン」が1912年、「リンカーン」が1913年、「リンカン」が1917年、「リンコン」が1927年(ただしリンコンは自動車の記事のみで人名には用いられていない)。件数も「リンカーン」126件、「リンコルン」89件、「リンカン」20件と、長音で「リンカーン」とする表記とローマ字読みの「リンコルン」が多数を占めている。

明治から戦後にかけて日本語でのカナ表記はまったく統一されておらず、のちに「リンカーン」でほぼ統一された経緯も不明である。

Wikipediaより

その拳は虚しく空を漂うだけでした。

今後は『リンカン』に統一されていくのでしょうが、慣れるまでしばらく時間がかかりそうです。

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