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可惜夜と天の足夜

可惜夜に希う

とあるゲームをプレイしていて突然現れた章タイトルです。

「まったく読めん」

即、Google先生に泣きつくと、優しく教えてくれました。

あたらよにこいねがう

「可惜夜」の意味を教えてください。

明けてしまうのが惜しい夜。

デジタル大辞泉

なんて……なんて素敵な表現なのでしょう。

由来もついでに。

古くは、万葉集の第九巻1693番目の詠み人知らずの次の歌で使われています。
「玉櫛笥 明けまく惜しき あたら夜を 衣手離れて 独りかも寝む(たまくしげ あけまくをしき あたらよを ころもでかれて ひとりかもねむ)」

https://imijiten.net/

ではでは、同じような意味を持つ言葉は?

天の足夜(あまのたりよ)

満ち足りた気持で過ごす夜。すばらしい一晩。
※万葉(8C後)一三・三二八〇「現(うつつ)には 君には逢はず 夢(いめ)にだに 逢ふと見えこそ 天之足夜(あまのたりよ)を」

精選版 日本国語大辞典

万葉集は、いや古代の日本人はバケモノか。

可惜夜と天の足夜。

何を食べたらこんなに素晴らしい表現ができるのだろう。

明けてしまうのが惜しい、満ち足りた気持で過ごす夜。

そんな夜を過ごしてみたいですね。



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