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『推し』って言葉はすごい発明だと思う

「○○推し」「推し活」のように使われる『推し』という言葉。
今では老若男女問わない一般的な言葉となっています。

ふと「『推し』という言葉が広がる前は代わりに何と言っていたっけ?」という疑問が脳裏をよぎり、出来得る限り記憶をたどってみました。

一番最初に思い浮かんだのが「萌え」。
近いような……でもなにか微妙に違うんですよね。
今でも可愛いものなら「萌え」でギリギリいけそうですが、その他のかっこいいものや綺麗なものにはそぐわない気がします。
何より、ホラー映画や怪談などを「萌え」と言ったら人格を疑われてしまいそうですし。

次に浮かんだのが「好き」。
これが長いことオーソドックスだったんじゃないでしょうか。
アイドルの○○が「好き」。ホラー映画が「好き」。シャア・アズナブルが「好き」。
しっくりきますね。

子供時代の会話を思い出してみましょう。

友人「聖闘士星矢の青銅聖闘士の中で誰が一番好き?」
私「双子座のサガ!!!」
友人「それ黄金聖闘士じゃん」
私「そうだった! でも好き!!!」

若干会話のキャッチボールができていないような気もしますが、「好き」を『推し』と変換してもまったく問題なしです。

何より、日本人は基本的にシャイな民族なのでストレートに「好き」と言うのはちょっと照れくさい時もある。もはや忘れかけている「萌え」ともなれば尚更です。

そこで『推し』というすべての好意を内包した言葉の登場ともなれば、大人も子供もおねーさんも使わずにはいられません。
最初に思いついた人、使った人は天才ですね。便利すぎです。

はたして今後、『推し』を超えるような便利ワードは生まれるのか。
はたまた「好き」や「萌え」に戻るのか。
言葉の移り変わりから目が離せません。


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