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はてしない石の物語#22~かくれんぼした「背中を押すピアス」~

石の勉強を始めてからいろいろ不思議なことはあったけれど、その中でも特に印象的だったお話をしたいと思います。
 
石の勉強の時ではなく、K先生の施術を受けていた時のこと。「娘さんのイメージが浮かぶ」と言われました。「娘さん、すごく上手にアクセサリーを使いこなしているね。いい感じ」とのこと。娘のピアスはK先生に見ていただいて、いろんな役割を持っていることがわかり、その役割によって日々使い分けているのを私も感じていました。ピアスを見れば今日は娘にとってどんな日かだいたいわかる、と私も思っていたのでK先生の言葉がよくわかり、嬉しくなって「本人に伝えますね!」とお答えしました。
 
あまりに嬉しかったので、ピアスをプレゼントしたくなりました。いつものぞくお店を見た時にとても魅かれるものがあったので購入。娘もこれまでのものに比べ大人っぽいそのピアスをとても気に入っていて、近々予定していた東京旅行にしていこうと考えていました。石の勉強会の時、そのピアスを見ていただくと、なんとK先生は「そのピアスは合わない」とおっしゃるのです。私も娘も一瞬言葉を失いました。気を取り直して「どうしてでしょうか?」とお聞きしたら「そのピアスは人のエネルギーの底上げをしたいと思っている。すごく役立ちたいと思っている。でもあなたはすでに底上げされているから違うらしい」と。娘がK先生のもとへ治療に訪れたのは私より早く(腰を痛めたことがきっかけ)、そのためある程度底上げはできていたらしい。
 
あきらめきれない私は「そういう相手が見つかるまでピアスをしていてもいいでしょうか?」と聞いてみたのですが、先生は首を縦にはふらずに、言いにくそうに「何を大事にするか、だよね。ピアスの想いを大切にするか、ファッションを大切にするか」とおっしゃるので、娘は黙ってピアスを外しました。これまでいろいろ勉強していて、石が強い想いや願いを持っていることをよくよくわかっていたからです。
 
その翌日、私は友人のイッコさんと打ち合わせを兼ねたランチをすることになっていました。イッコさんと向き合って話しているうちに、そのピアスの映像が浮かんできました。そして彼女にすごく似合うと思ったら居ても立っても居られないような気持になりました。イッコさんは好みがはっきりしていて、好きなもの気に入ったものしか持ちたくない人だということはよくわかっていましたが、「きっと気に入る」と思って写真を見せてみました。そしたら「ずっとピアスを探していたの。しかもシルバーとパールのものを探していたの」と・・・「なんということ!やっぱりあのピアスはイッコさんに行くべきだったのね」と思って、打ち合わせの後に家に取りに行ってお渡ししました。
 
これまで私がコーディネートしたものは、いつ頃いくらで買ったものかもうわからないものばかりだったので、実は無償でお譲りしていましたが、今回は買ったばかりのものだったということもあって、イッコさんは買い取ってくれました。
 
ピアスがとても気に入ったイッコさんは、その他のお気に入りのものと一緒に並べようと、綺麗に磨いてガーゼに包み、その場所に持って行ってガーゼを開いたら、なぜかピアスのひとつが忽然と消えてしまったそうなのです!それはもう慌ててあちこち探したそうです。でも全く見当たらず。とうとう見つかりませんでした。

メールと一緒にイッコさんが送ってくれた写真がこちら


片方だけになったピアス



メールでそのことを伝えてくれた時、お互いの心には「これには意味がある」という思いしかありませんでした。
 
手袋が消えてまた戻ってきた話は以前『素敵な「もの」の世界#1~時空を移動した手袋~』でお伝えしましたが、そのことをイッコさんも知っていたし、我が家にいろいろ不思議なことが起こるたびに報告していたから・・・

手袋の記事はこちら。

でも私ではその意味を解読することはできないのでK先生にメールで問い合わせをしました。翌日、帰省していた長女が初めてK先生の施術を受ける予約をしていたので、治療院に行った時に先生に消えた理由を直接お聞きすることができました。ひとつだけになってしまったピアスの写真を見た先生は「このピアス、すごく喜んでるね。こんなに気に入って喜んでもらえるとは思っていなかったって」とおっしゃいました。「それならどうして消えてしまったのですか?気に入ってくれているのだから出てきてくれないと困ります」と訴えたところ「ちょっと待ってね」とまた写真を見てくださいました。「なんかね、こんなに喜ばれるとは思っていなくて油断したらしい」とのことで、全く意味がわからず。「油断したって、どういうことでしょう?出てきて欲しいと伝えてください」とまた訴えました。さらに見てくださった先生は「あなたが望むような答えではないかもしれないのだけれど・・・」と前置きしてから「気に入ってもらったのはすごく嬉しいけれど、イッコさんでもないんだって。もっと相応しい人がいるらしい。思わず背中を押したくなるような、そんな人がいいんだって」とのこと。(ちなみに、イッコさんもK先生のところに治療に通っているので先生はよくご存知なのです)
 
「そうなんだ・・・」と「それなら仕方ない」という気持ちになりました。姿を消してまで自分が役立てる人のところに行こうとするアクセサリーの想いに圧倒される想いでした。
消えてしまったピアスについては「呼んではいるらしいから、そのうち出てくると思うよ」とのことでした。
 
その日の夕方にイベントでイッコさんと会うことになっていたのでそのことを伝えたところ「ピアスは娘に合うかも・・・」とのこと。なんと、こんなタイミング良いことってあるのか、と思うのですが、翌日にK先生が主催するイベントがあって、娘のアキさんも参加することになっていてK先生に初めて会うことになっている、というではありませんか!「明日、ピアスとアキの相性見てもらうね」と・・・
 
これを読んでくださった方は、だいたい想像がつくと思うのですが、そうです、ピアスはアキさんにピッタリだったのです。K先生はアキさんに「このピアスは何か目標を見つけたら背中を押してくれるよ」とおっしゃっていたそうです。
 
さて、もう一個のピアスは出てきたかどうか、気になるでしょう?そう、出てきたのです。どうやって出てきたか、それもまた、嘘のような本当の話。
 
イッコさんがとても気に入っているブローチがあるのですが、それを身につけてK先生の治療を受けに行った時のこと、部屋に入るなり先生が「それどうしたの?」とブローチに興味津々だったそうです。K先生はブローチを手に取って「これはすごくエネルギーがいいね。それに良いお金の流れも見える。いいねえ」とおっしゃったそうです。そのブローチは有名な彫刻家のレリーフが彫られてあるもので、収益の一部は何かに寄付されることになっていたらしい。
 
ブローチの箱に由来が書かれたものが入っていたかも、と、イッコさんは帰ってきてからクローゼットにある「箱だけしまっている場所」を見たそうなのです。なんとそこの奥にちょこんとピアスが入っていたのだそうです!もちろんピアスがイッコさんの家に行ってから再び発見するまで、その場所を見たことはなかったそうです。(ブローチは箱から出して別の場所に置いているのだそうです)
 
私はブローチがピアスと協力して、この一連の流れを演出したのだと感じました。

そのブローチの写真がこちら。(ちなみに、今回の写真はすべてイッコさんが送ってくださったものです)

一役買ったブローチ


 
いつもはK先生に相性を確認してからアクセサリーや石をお譲りすることがほとんどなのですが、今回はそれをせずにイッコさんにお渡ししました。振り返ってみれば、そうしなければアキさんのところに行くことはなかったと思います。イッコさんとの相性を見てもらって「合わない」と言われてしまったらそれで終わりだったと思うのです。私が居ても立っても居られないような気持になってイッコさんにお渡ししたことは、その流れが必要だったからなのだと思います。
 
このエピソードから、アクセサリーや石がどれほど人の役に立ちたいと願っているか、役に立つことこそ喜びなのだということがわかっていただけると思います。「好き」とか「気に入った」と思ってもらえることも喜びだけれど、それ以上に「役に立てる」ことの方がずっとずっと嬉しく、それが望みなのだということ、その事実に深く胸打たれます。
 
イッコさんがピアスを買い取ってくれたのが2023年11月2日、その日に1つが消えてしまい、娘さんに合うとわかったのは翌日の11月3日、ピアスが出てきたのはさらにその1週間後の11月10日のことでした。この流れも嘘のような本当の話。
 
ピアスはアキさんの元で思う存分役割を果たしてくれることと信じています。
 
かくれんぼしたピアスも、強烈なエピソードとともにすごく大切なことを教えてくれました。私たち人も、もっともっと自分が役立てる場所を必死に探し求めていいのだな、と勇気をいただきました。
 
出てきてくれてありがとう・・・かくれんぼ、振り返って見れば楽しかったです!

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