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51日目_フェルメールの奇跡【オランダ/アムステルダム】

3/16(木)

今日も早起きして仕事を進める。
朝は集中できるのでとてもいい。

とりあえず一段落したので昼ごはんを食べに外へ行く。

野菜をもりもりと食べたいと思ったのでスーパーでサラダを買って、近くの広場で食べた。

野菜500g入

さて、ここアムステルダムのミュージアム広場からは
・アムステルダム国立美術館
・アムステルダム市立美術館
・ゴッホ美術館
・Moco美術館

と4つの美術館を眺めることができるらしい。
公園で野菜を食べながら4つも美術館を眺めるのは、所謂「丁寧な暮らし」ではないだろうか。
本当は全て入りたいが、ロンドンと違って全て有料なので、有名な作品だけをチラッと見に行く訳にはいかない。

今日私はアムステルダム国立美術館をゆっくり見学することにしていた。
日本人としてゴッホ美術館も行きたかったがやめにした。

理由はいくつかあるが、アムステルダム国立美術館にはゴッホの自画像があること。

そして先日「ひまわり」のうちの1つはロンドンで見ることができたのもある。

あとアムステルダム国立美術館には

フェルメールの牛乳を注ぐ女
レンブラントの夜警

などが有名な絵があり、興味をそそられた。


教科書などで昔から知っていたモノの「本物」をみるのはとても好きだ。
それは絵だけではなく、ピラミッドも、キングスクロス駅の9と3/4番線もだ。

数十年越しに頭の中にしかないものを目の前にするという体験はなかなか稀ではないだろうか。

入場

予約ある方がスムーズそうだったので、前日の夜に予約を入れていたのだが、それでも少し並んだ。

そしてなんと、「フェルメール展」というディスプレーがあり、もしかしてめちゃくちゃいいタイミングに来たんじゃないかという予感がした。

しかし、その予感は後に裏切られることとなる。

フロア

美術館の内装はいい刺激になる。
ものすごい価値の美術品を飾るとき、どのように配置するか。
また、他の美術品との組み合わせも楽しい。

アムステルダム国立美術館では年代ごとにフロアが分かれていたのだが、その中でも絵と他の美術品や、扉とアンティーク家具など、組み合わせが特に豊かだった。

像と絵

そしてお目当てのゴッホ。

自画像

しかしフェルメールが一同に介するどころか、常設のはずの牛乳を注ぐ女すらない。

ここで急にあるツイートを思い出す。

フェルメール展は常設チケットでは入れないのだ。

しかも、作家の原田マハさんのによると、会期中(2〜6月)の前売りは全滅してしまったらしい。

原田さんはそれでも諦めきれず、アムステルダムまで向かい、偶然にも停まったホテルの受付女性からチケットを譲ってもらうことができたということだった。

なるほど。

そんな大変な思いをしてやっと手に入れたチケットを、フェルメール展をしていることすらさっき知った私が手に入れられるはずがない。

と誰もが思うだろうが、何事も挑戦しようと思っているので、一応インフォメーションのお姉さんに「フェルメール展のチケットは今からでも手に入りますか?」と聞いてみた。

すると意外な答えが。
「わからないわ、まずはチケットデスクで聞いてみて」

ほう。
「もう会期中はずっと無理よ」という返事が返ってくると思っていたので、少し希望が持てた。

そしてすぐそばのチケットデスクへ。

愛想のいいおばちゃんに
「こんにちは。私は日本から来ました。フェルメール展の当日券を手に入れることはできますか?」

するとおばちゃんは「ええ、あるわよ」と返答。

最初は聞き間違いかと思ったが、10ユーロ請求されたし、聞き間違いではない。

フェルメール展の当日券が・・・あるのだ。

フェルメール展

チケットデスクのおばちゃん、隣のお姉さん、インフォメーションのお姉さんに感謝を告げ、入り口へ向かう。

受付を抜けると、フェルメールの絵だけを見れるようになっていた。

その数総勢28点、現存するフェルメールの作品は35作品なので、いかにすごいかわかるだろうか。
恐らく一生に一回の経験だ。

フロアはテーマごとに分かれており、テーマ一つ一つにに丁寧な説明が掲示されていた。

しかもこの説明文、入口のQRコードを読み取って専用ページにアクセスすると、日本語を含む8ヶ国語で翻訳まで準備してくれていたのだ。

一つ一つを丁寧に見ていくと、すごい時間が経っていた。
特に印象に残っているのは、やはり牛乳を注ぐ女だ。

牛乳を注ぐ女

アムステルダム国立美術館に常設のはずだが、会期中のため、常設展から外されており、一度は見れないという絶望を味わった分、感動もひとしおだ。

また、もちろん真珠の首飾りの少女もすごかった。

真珠の首飾りの少女

この絵の周りには人集りができていて、絵を見る前から

(なにかやばいものがある・・・!)

という直感が働いた。

近づくと、そこに「居た」。
この絵をご覧の皆様は居たが正しいと納得いただけるはずだ。

フェルメールの中でも作者を見つめている構図で、思わず目があってしまうのだ。

すごい存在感で、やはり名画の持つ力はすごいなと実感した。


フェルメール展、大満足であった。

それからは昨日も行った中華料理屋さんにまた行ったり、飾り窓地区の散策なども行った。
飾り窓とは、赤い照明のガラスの中に女性がいて、金額交渉をするとその場で行為に及ぶことができるというオランダ独自の文化だ。
売春婦の方は国に届け出る必要があり、管理もしっかりしている。

オランダは売春、大麻、安楽死が合法らしく、人間の欲望の受け皿がしっかりとあるんだなと実感した。

飾り窓地区
コーヒーショップ(大麻屋さん)

※私は利用してない

世界には面白い文化がたくさんあるなと思った。

つづく

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