見出し画像

新卒でスタートアップは避けるべきと感じる理由

全世界のスタートアップの社長や、稼げるようになった方々から叩かれそうなタイトルにしてみました。新卒3年目で退職し、現在社員が4人のスタートアップで働き始めたばかりの若輩者目線での意見を、僕よりも年次が低くてキャリアに迷っている方々にお伝えします。

少しだけ僕のキャリアをご説明すると、新卒では結構大きめのインターネット広告の専業代理店にいて、広告運用や営業をやってました。若手にも裁量権がある会社で、1-3年目が現場で売上を立てつつ、4-8年目が自ら現場に出ながら現場を支え、9-11年目が部長や本部長でゴリゴリにマネジメントをしている、若い会社。でも1,000人くらいいる、みたいな規模感です。(身バレしそう)

そこで、広告運用の知見や社会人としての基本的なスキル、お金を稼ぐとは、みたいなことを学びつつ、規模は大きかったので仕組みも整っており、目の前のことに集中できる環境があったので、大きく成長できたな、と思ってます。

成長実感の低下や、(成長はしてたと思うんですが、1年目の成長具合がやばかた)自分一人でもお金を稼げる人間になりたくて、現在はスタートアップに転籍をしています。

そこで「新卒でここにいなくてよかったな」と思うことが多々ありましたので、お話させてください。

新卒でスタートアップは避けるべきと感じる理由は主に4つです。

1. 何も整ってないから雑用や不便なことが多い
2. 「教育」っていう概念がない。全部自分。
3. 専門性が磨けない
4. 早期成果が求めらる

ちなみにここでいうスタートアップは社員数が1~20人くらいの本当に小さい駆け出しの会社のことを指します。

1. 何も整ってないから雑用や不便なことが多い

ちゃんとした企業ってオフィスがあって経理がいて、総務がいて人事がいてWi-Fiが飛んでて携帯電話を貸与してくれます。し、そういったイメージが強いと思います。スタートアップはこういうのがちゃんとないです。

「レンタルオフィス借りたから、申込書書いて出しておいて」とか「交通費ってどうします?」みたいな基本的なところから始まるんです。笑

そういう調整ってないならない方がいいじゃないですか。

その間、同期の新卒は研修を受けて、業界知識や社会人としての知識を学んでいるので、ヨーイドンの時点で少しで遅れることになります。

ここはそこまで大きな理由ではないんですが、社食があって、Wi-Fiが飛んでるオフィスで働いた方が快適は快適なんですよね。

余談ですが、結構面白かったことがあって、僕の入社当日は「PCある?じゃあ今日からよろしく。」みたいな感じで仕事が始まりました。実際PCすらもらってなくて、自分が所有してたPCでそのまま仕事始めたんですよね。新しい社員を雇うっていう経験もそんなにないので、何したらいいんだっけ?PCある?いける?みたいなノリになります。

2. 「教育」っていう概念がない。全部自分。

これがマジででかいと思います。新卒って基本的になんの知識もないわけじゃないですか。ある程度歴がある会社だと研修があって、メンターがいて、わからないことは先回りして教えてくれるし、失敗しても尻を拭ってくれるので、思いっきり挑戦ができる環境があります。

ロールモデルがあると、成長がすごく早くて、ロールモデルと自分の差分を埋めることで、成長できるし、実感もすごい湧くんですよね。

これはスタートアップでも、社長が尊敬できる、とかあると思うんですが、社長の横にくっついて勉強するだけなら、正直スタートアップは雇えないんですよね。何かしらでバリューを出してくれないと、原価だけが嵩んでしまうので、会社としても雇っていられない。ゆえに全部自分で頑張る必要があります。

3. 専門性が磨けない

ここは人によって意見が分かれるところですが、個人的に結構でかいな、と思ってて。通常、広告業界の場合だと、「アカウントプランナー」とか「メディアコンサルタント」とか「クリエイティブディレクター」みたいな職種が割り当てられて、その専門性を磨いていくことになります。そして、職種に応じた教育や研修があって、教えを受けながら成長していきます。

スタートアップは職種を割り振ってる場合ではないです。ざっくりメイン業務は決めますが、これとこれとこれもやりたいんだけど、やれる人いる?みたいなことになります。新卒で入ると、何も知らない教育も受けてない状態でいろんなことをやらされることになるので、結果専門性が磨けない事態に陥ります。経営の奥深くまで関わるなら話は別なんですが、専門性がないと市場価値って低くなっちゃうんですよね。

4. 早期成果が求めらる

スタートアップは資金繰りが大変なので、「現金」が必要になります。現金は資本調達で引っ張ってくる場合もありますが、「売上」が必要になることが多いです。給料を払って雇った従業員が売上を上げてくれないと、スタートアップとしては赤字です。なので、スキルがない状態でも売上に貢献するにはどうしたらいいか?という命題を常に突きつけられることになります。

教育もない、環境もない、専門性もない、そんな状態で、会社の売上をあげるにはどうしたらいいでしょうか?こんな逆境を乗り越えられるタフで行動力のある方には向いてると思うんですが、現在の日本には少ないタイプなんじゃないかなーって思ってたりします。偏見ですかね。笑


ザーッとお話しましたが、いかがでしょうか?

実際のところ、中途で採用したほうが即戦力になるため、そういった小規模のベンチャーやスタートアップで新卒を採るところは少ないですが、よほどのガッツやスキルがない限りは避けたほうがいいなーと思ってます。

逆境こそガソリンや!みたいな方は、是非トライしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?