みっともないトマト、あの世の一部をぽい捨てした女

第1話
最初にかっこつける。僕は行動しない。いやまて、昔書いた履歴書を見て悲しくなるのは『行動』に含まれるのか?LI◎ILのトイレで唸りながら自分のパンツとフロアタイルを交互に見るのは『行動』に含まれるのか?分からない。かっこつかなかった。
そしてこの部屋も動かない。干し草のように埋もれているパジャマも開封済みの20×30×10の段ボール箱も、ありのままの姿としていらっしゃっている。床にある3DSは野々村議員と同期で、コンセントにつながれてもとんつー,とんつーと光ることは永遠にない。あ、でもおかしいな。新しいティッシュごみは毎晩毎晩増え続ける。どうやらこの部屋もまだ生きているらしい。ただのしかばねではないようだ。

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