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自由広場(ひろめ市場)

前回ひろめ市場を訪れたときも、土佐っぽに絡まれるのを期待してワクワクして待ち構えていたのだが、相変わらず誰も話しかけてこない。 

おかしいなぁ、「おきゃく」の文化はどこへ行ったのか。
そんなに怪しいオーラを出して呑んでいるつもりもないのだが。

結局声をかけてきたのは目の前のカレー屋の客引きのインド人だけ。
 私の呑んでいる日本酒の瓶を見て「ウチにもツカサボタン、アルヨ」と。何が悲しゅうてインド人の作る本格カレー屋で日本酒を飲まねばならんのか、と。


革ジャンのポケットの中に手を入れると、昨日、高知駅の売店で購入したべく杯に触れた。
漢字で書くと可杯。 

 土佐の酒に関する他県の者には理解しがたいぶっ飛んだ文化の一つとも言える、指で穴を押さえてないと酒が漏れるので飲み干すまで下に置けないというアレである。

 高知駅の土産物を売っている界隈、リョーマの休日のお店で一つ買おうとしたら、レジのお姉さんが「穴が空いていないのもおひとつオマケでお付けしますね」と裏から一つ同じ龍馬の文字が入った盃を出してきてくれた。
まあ、たしかにべく杯ではお酒飲めないしね。


目を前に向けると、自由広場のテーブルでは、ミニスカートの可愛らしい女の子が、塩タタキの舟盛りを前にでかいジョッキでサワーとかぐいぐい飲んでる横で、黒縁眼鏡のおとなしそうな彼氏が生姜ジュースとか飲んでる。
はちきんと草食系男子。
それを肴にして眺めてると、飲みきり瓶の司牡丹一本くらい呑めてしまうわさね。

べく杯(実用性はほぼ皆無)


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