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稟議の話

ライト光機では、ある一定以上の金額の物品を購入する場合には稟議申請が必要となります。この稟議は、他の会社さんでも割と一般的な制度かなと思います。

私は一度だけ転職をしており、ライト光機に勤務する前にはA県でライト光機より社員数の多い企業に新卒で入社し勤務をしておりました。もう、ライト光機が勤続16年なので、だいぶ前の話ですが・・・・。

その会社でも、稟議という仕組みがあり、大きな金額の物品購入をするときなどは稟議書を作り、決済をとる必要がありました。ただし、前職では社員数が多いこともあり、稟議に関わる人の人数が多く、また拠点も離れており、(現在はワークフローなどのシステムなども世の中にはたくさんありますが)、旅する稟議状態になってしまっていました。承認者が離れており直接説明できず、また、ある一定以上の役職者からは全員印鑑を押してもらう必要があったため、専門分野の違う人にも内容を説明できるような稟議書(プラス添付資料)を作らねばならず、大変な仕事でした。

そして、一度稟議書を上司に託してから、戻ってくるまでには、早くても1週間。遅い場合は2週間以上かかる場合もありました。また、自分がイマイチな資料を作ってしまうと、複数の承認者から問い合わせがあり、そのたびに同じ説明をしなければなりません(これは自分が悪いのですが)。

当時の自分は、新卒で入ったこともあり、それが当たり前だと思っていましたが、その考えはライト光機に入って一変しました。

ライト光機では、承認者は多くて3人です(2024年1月現在)。少ない場合は2人ですね。前職では、ある一定以上の役職者は全員に印鑑をおしてもらわなければならなかったのですが、ライト光機では、マネジメントライン上の役職者のみで良いのです。

つまり、総務だと、「総務課長」⇒「総務部長」⇒「社長」ですね。3人。この良い点は、マネジメントライン上なので、業務的に繋がっているため、前提の業務知識がある人に承認をもらえばよく、分野の違う人向けの資料を作らなくて良いことです。また、基本的にライト光機は拠点が諏訪なので、承認者に直接会って説明することができます。そのため、資料の準備は前職より遥かに少なくてすみますし、承認者が少ないため、急ぎで決済を回す必要がある場合などは、事前に話を通しておけば、「5分」で済む場合もあります。

これには、入社時とても驚きました。

もちろん、大切な会社のお金を使うことなので、ちゃんと根拠を持って説明することが出来なければ、決裁は下りません(アタリマエ!!!)

しかし、根拠ある内容の稟議書さえ作れれば、驚くほど決裁にかかる手間は少なく、時間は短くてすみます。

稟議というのは社内決裁を取るための仕組みなので、必要性は重々理解していますが、利益を生むものではありません。そのため、なるべく簡潔に行われるのが良いと思っています。利益を生むことに時間を費やしたほうが会社として得です。

また、承認者が多いということは、それだけ決裁への責任が薄れてしまいますが、承認者が少なければ少ないほど1人の責任は重くなります。

そもそも組織というのは(守るべきルールがあるのは大前提として)、「すべての責任をとる」人が1人いれば動きます。「やろう!責任は俺がとる!」ってやつですね。しかし、その責任を取る、という行為を避けるがゆえに、承認者が増え、責任の所在があいまいになってしまい、結果、手間が増え時間がかかります。

つまり、ライト光機の稟議制度は少ない承認者によって、責任が明確になっているがゆえに、成り立っています。反面、承認者にとって負荷のかかる制度でもあります。石井も承認者になる場合もあり、印鑑を押す前にはちゃんと内容を見ます。

自分でも、その責任への負荷を感じつつ、でも、ライト光機として負荷のかかる制度を良しとしていることが、石井はとても好きです。


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