「自己紹介」活動の3つのアイディア
年度初めに、学級活動で子供たちの自己紹介の場を設定することは、多くの学級で行われていると思います。私も、居場所づくり・仲間づくりの第一歩として大切にしました。
私の行った「自己紹介」活動の3つのアイディアを紹介します。
アイディア1 「仲間づくり大作戦」として、相手を見つけて自己紹介をし合う
アイディア2 紹介する相手の条件を指定する
アイディア3 ペアの紹介をする
授業の展開に沿って説明します。
1 相手を見つけて自己紹介をし合う…ポイントは2つ
①まずは、自己紹介をするための準備として、ワークシートに自分のこと を記入します。
私は、授業の後でそのまま掲示できるように、画用紙に印刷しました。紹介する内容は、予め「好きなこと(趣味)」「得意なこと」「好きな食べ物」「みんなへの一言」「自由欄」など指定した場合あるし、記入スペースだけ作っておいて、その場で子供たちと決めたこともありました。自己紹介をした相手に「サイン」をしてもらう場所を表で作っておくことがワークシート作りのポイントです。ちなみに、私はその表はシートの裏面に印刷しました。掲示した時に「サイン」の数を気にする子への配慮です。
②完成したら、まず、座席が隣の人と紹介し合います。多くの子と紹介し合えるように、記入した内容の中から一つだけを伝えさせます。
次のような対話になります。言葉は黒板に示して置くと良いです。
ここで、挨拶をして終わりという場合が多いように思います。それでは不十分です。「ちゃんとあなたのことがわかりましたよ。」という気持ちの伝え合いをさせます。こう言わせます。
復唱させるのです。これもポイントです。
その後で、挨拶。
そして、互いのワークシートにサインです。
座席が隣の子同士でやらせることで、方法を知り、全員一緒に「サイン欄」の一行目が埋まります。この「スタートは全員一緒に」が大切なのです。
③次は、自由に席を離れて相手を見つけ、②の方法で自己紹介を繰り返します。もちろん、教師も一緒に行います。外国語活動でおなじみの光景です。2回目で自由にしてしまうのがまだ不安な場合は、座席が前後のペアでもう一度やってからでもいいと思います。
なかなか相手が見つけられない子に配慮をすることは言うまでもありません。
2 紹介する相手の条件を指定する
タイミングを見計らって、自己紹介をし合う相手について条件を出します。
①「この学年で初めて同じクラスになった人と自己紹介し合いしましょう。」
②「昨年度、違うクラスだった人と自己紹介し合いしましょう。」
など、条件を変えながら繰り返して、紹介し合う相手の幅を広げさせます。
③「洋服に同じ色が入っている人と自己紹介し合いしましょう。」
④「家が(まあまあ・強いて言えば)近所であるという人を見つけて自己紹介し合いしましょう。」
などの条件を出すと歓声が上がります。「男子は女子と、女子は男子と…」という性の違いを意識させる条件は、どうでしょうか。一部の子にとっては不快感を与えるはずです。止めるべきです。
3 ペアの紹介をする
通常は、ここまでで終わりでしょう。でも、もっと仲間づくりを進めるアイディアとして、例えば座席が隣の子とペアを組ませて、2人対2人で紹介し合うことをさせたことがあります。この時には、自分のことを伝えるのでなく、ペアのことを伝えます。次のようになります。
この場合は「復唱」は、しません。
時間があれば、「ペア」を変えられるとさらに良いと思います。
どうでしょうか。子供たちの「居場所づくり」が、少し進んだのではないでしょうか。
もちろん、その子が求めている「居場所」とは違うかもしれません。「居場所の押し付け」にならないように常に要注意です。