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中国ドラマ「男たちの勲章~栄光への旅立ち~」(王牌部队)

主演:ホアン・ジンユー(黄景瑜)、シャオ・ジャン(肖战)、エレイン・チョン(钟楚曦)
2022年 全40話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=ウェイボー艺电视剧より)
(2022年8月6日追記、予告編リンク追加)

報告!
亜細亜電視劇帝国軍
華流戦区所属
韓流部隊泰日部
視聴専門兵 いしゃーしゃは
今後一切軍隊ドラマを
視聴いたしません!
以上!

ふぅ〜、やっと観終わった中国軍隊ドラマ2本目。全40話、また半年以上かかってしまった。戦ってないけど疲れた。
温泉行きたい。
サウナ行きたい。
誰か連れてって。

昨年末にホアン君主演のドラマが2本同時に配信開始されたのだが、一度ちゃんとドラマで見てみたかったシャオ・ジャンとのダブル主演(正確にはエレイン・チョンも入れてトリプル主演なんだけど)ということで、こちらにした次第。まあ、シャオ・ジャンも別のドラマの方を先に見終わっちゃったんだけどね。

注:本作は英語字幕で視聴しており、時々中国語字幕に切り替えて確認したりもしましたが、時代背景、人民解放軍についての知識はほとんどないため、間違っている部分もあるかもしれません。

同時入隊した3人の若者たちの成長物語

ホアン・ジンユー演じるガオ・リャン(高粱)、シャオ・ジャン演じるグー・イーイェ(一野)、エレイン・チョン演じるジャン・ナンジョン(江南征)という、同時期に人民解放軍に新兵卒として入隊した3人の若者たちのたどった、1980年代前半からの40年間の道のりを描くストーリーである。

雑草根性の叩き上げ兵ガオ・リャン

百度百科より

孤児であったガオ・リャンは、戦死してしまったが自分を拾って育ててくれた兄に憧れて軍隊に入隊する。学校もろくに出ていないため、勉強は不得意だが、持ち前の運動神経と機敏さ、そして何よりも軍への敬意から、努力して最も優秀な兵士の一人となる。
しかし、出自が低いため、何かとグー・イーイェと比べられて悔しい思いをする。
ナンジョンのことがずっと好きで、見守り続ける。

軍人エリート一家出身のグー・イーイェ

百度百科より

親も兄弟も皆軍人になっているため、当然自分も一生を軍に捧げるつもりで入隊する。小さい時から軍について、あるいは歴史についての勉強をしており、知識が深い。非の打ち所がない軍人となっていく。
ナンジョンとは両想いで、一応公認の仲になるが、戦闘で上司を死なせてしまったことに責任を感じ、彼女と別れる。

女軍人としてのキャリアを積んでいくジャン・ナンジョン

百度百科より

音楽が好きで歌も上手く、軍隊の専属歌手になることを夢見て入隊するが、軍事通信の重要性を認識し、通信専門のキャリアを積んでいくことにする。
グー・イーイェとつきあうものの、別れを告げられ、悲しみに打ちひしがれる。しばらくは任務に打ち込むが、ずっと自分に想いを寄せてくれているガオ・リャンに少しずつ心を開いていく。

この3人を中心に、彼らと一緒に入隊した仲間たち、そして上司たちとの人間関係が、日々の訓練、軍事演習、戦争を通じて描かれていく。

軍隊の歴史を辿る物語

3人の成長物語であると同時に、本作は人民解放軍の発展を辿るストーリーにもなっている。だいたい10話ずつぐらい、次の4つに分かれている。武器や装備、軍服、宿舎なども変化していく。

次の戦争に備えての訓練、演習

本作でははっきりと言及はされていないが、1979年の中越戦争直後の時代から始まる。この戦争での経験を教訓として、次の戦争に備えての演習や訓練のあり方が描かれる。
時代は1980年代のため、また戦争の後のためか、軍もあまり予算がないようで、兵士たちがいつもお腹を空かせている。この辺のエピソードはコメディ感あり。しかし、最初の10話はイントロダクションとして重要とはいえ、ちょっと長過ぎ(日本の1クールのドラマと同じ長さ)。この辺で挫折する人は多いかもしれない。

激しい戦闘、心の傷を負う兵士たち

実際に国境で戦闘が起こる。それまでの訓練の成果を見せていくが、仲間が戦死していく中、兵士たちの辛さなどもあり、さまざまな課題が残る。
戦闘シーンはやはり迫力があり、見どころである。

平和ボケ

次の戦争に向けて各種訓練を行なっていくものの、さすがに戦争も起こらず、兵士たちの心構えも変化してくる。また、各種軍事テクノロジーや通信手段も発展していく。ドラマとしては、一番中弛み感がある部分ではあった。しかし、少し恋愛関係などの発展もある。

冷戦も終わり、新たな敵

戦争だけでなく、長江の氾濫や台風などの自然災害、そして少しずつ増え始める世界的なテロリズムが、軍隊が相手とする新しい敵となってくる。
30話から最終話までは、いくつか歴史的事件に触れる部分もあり、地雷撤去から始まる一連の出来事から最後の決死の演習までが、本作のクライマックスと言える。

また、軍隊を一つの「家族」として捉えられているのも興味深い。ちょっとネタバレになってしまうが、グー・イーイェ、ガオ・リャン、ナンジョンの3人は血の繋がりのない子供を養子にして育てる決心をする。他のドラマを観ていても思ったが、中国ではあまり血縁というのにこだわらず、余裕のある人は困っている子供を引き取って育てていくのが非常に多いと感じたが、実際にもそうなのだろうか。
家族の在り方というのも見せてくれたドラマでもあった。

安定したキャストの中で、ホアン君最高!

本作の監督はティエンイー(天毅)といって、ホアン君主演の前作『My Dear Guardian (上特种兵)』と同じ監督。他のキャストがほぼほぼ前作と同じだったのだが、調べてみたら結構警察ものや軍隊ものを得意としているようで、使っているキャストも大体皆同じ。中国にも「〇〇組」なんていって、同じ監督の元に集まる俳優たちのグループみたいなのがあるのかもしれない。

ちなみに、海外の華流ドラマファンによる本作の評価は、多くがシャオ・ジャン見たさに本作を頑張って視聴した外国人の評価と思ってほぼ間違いはない。
しかし、やはり私には本作ではホアン君の演技がなんといっても最高であった。こういう雑草根性の役は本当にうまいが、バラエティでもよく見せるように料理もうまい(食べたいなぁ)。そして30話以降はもう彼の独断場。ナンジョンの上司を助けにいくエピソード、長江の氾濫での活躍とその後のシーンは、もうずっと号泣であった😭

本作はドラマとしてはとてもよくできていて、非の打ちどころはない。戦闘及び演習のシーン、人間関係の描き方など、とてもうまくできている。
兵士たちの団結の様子や、本気でぶつかり合う姿には笑ったり、ハラハラしたりもさせてくれる。
ただ、とにかく長いので、私のようなメインキャストの熱烈なファンか、中国の軍隊フェチ(そんな人いるのかねぇ)でないと、全話見るのはかなり厳しいかもしれない。

ホアン君、もう軍隊ドラマに出ないでね(懇願)。

ってもう軍隊やだー!と言いながらも、町田啓太君見てます💕
日中韓軍隊ドラマ、たっぷり比較させていただきます(笑)。

OSTは何曲かあって、ホアン君もオープニングテーマと挿入歌を歌っているのであるが、歌詞のみの動画なので、こちらのシャオ・ジャンとタン・ウェイウェイの歌うエンディング『我们曾经在一起』をリンク♫

こちらは公式ではないようなので、もしかしたら削除されてしまうかもしれないが、ホアン君とシャオ・ジャン、その他のキャストがテレビ番組で軍歌?みたいなのを歌った動画。うふ、ホアン君、ちょっと歌が上手くなったなぁ♬

(2022年8月6日追記、予告編リンク追加)
日本でも衛星劇場で放送されている模様!ご覧になれる方はぜひ。


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