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台湾ドラマ「おんなの幸せマニュアル〜俗女養成記〜」シーズン1

主演:シェ・インシュエン(謝盈萱)、 ウー・イーハン(吳以涵)、チェン・ジューシェン(陳竹昇)、サラ・ユー(于子育)、ヤン・リーイン(楊麗音)、ウェン・シェンハオ(溫昇豪)、ウェイン・ソン(宋偉恩)
2019年 全10話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=すべて華視公式サイトより)

タイトルは聞いて知っていたが、豆瓣ドウバン(中国のエンタメ系SNS及び総合評価サイト)でも高評価で、歴代台湾ドラマの中で現在第4位。主演が映画『先に愛した人 (誰先愛上他的)』や、ドラマ『グリーン・ドア -傷ついた魂の集う場所- (魂囚西門)』でとてもよかったシェ・インシュエンだったし、日本でも配信されているのがわかったので視聴してみた!

39歳独身女、どう生きる?

陳嘉玲(チェン・ジアリン、シェ・インシュエン演)は台北で社長秘書として暮らす39歳の独身女性。付き合って4年の彼氏 江顕栄(ジャン・シエンロン、ウェン・シェンハオ演)と同棲していたが、パッとしない毎日を送っていた。ある日、元カレの結婚式に招待された嘉玲は、花嫁のブーケをゲット。その勢いで、顕栄に逆プロポーズした嘉玲は、なんと結婚の準備を進めることに。ところが、姑の問題や、新たな恋を予感させる人物が現れて…。
BSイレブンより

自分の将来を考える上で、時々少女時代のいろいろなエピソードを思い出していく。前半は台北、後半は台南をメインの舞台とし、女性の幸せとは何か、自分の幸せとは何かを追い求めていくジアリンのストーリーである。

”普通の女”、どこで作られる?

タイトルの「俗女」というのは自動翻訳にかけると「下品な女」と出てきてしまうが(笑)、中国語では「普通の女」という意味らしい。

台北で暮らすジアリン、元々は台南の出身で、毎エピソードの半分はジアリンの子供時代の回想という形をとっていてなかなかユニーク。のどかな台南で過ごした少女時代のさまざまな経験が面白く、学校、自宅、近所での各エピソードにはほっこりしたり、爆笑してしまったり。

一見アラフォーの独身女性の葛藤を描くものかと思われるが、実はじっくりと描かれていくのが家族愛。
幼少期から両親、祖父母の愛を目一杯受けて育ったジアリンは、果たして「普通の女」になったのか?
祖母、母、娘の視点から見た「普通の女」の概念が明らかになってくると言えるだろう。

キャストがみんなとにかくいい

本作もキャストが全員とてもいいのであるが、なんといっても筆頭はジアリンの子供時代を演じたウー・イーハン(呉以涵)ちゃん

お父さん役のチェン・ジューシェン、叔父さん役のウー・カンレンと。

本作の撮影当時は11歳ぐらいかと思われるが、7歳ぐらいから子役で活躍しているらしく、とってもよかった。笑ったり、ぷーっと膨れっ面をしたり、喜怒哀楽がとても上手く表現できており、同級生たちと遊ぶお転婆姿もとても可愛かった。

ジアリンの両親、祖父母たちを演じたキャストも、それぞれいろいろな作品で見るベテランたち。しかし、もう一人の注目はジアリンの弟ジアミン(嘉明)を演じたウェイン・ソン!5話以降に登場する彼、私は『HIStory3: 那一天~あの日』の方を先に観てしまったが、本作出演の方が一足先。そしてなんと、両作品で母親がサラ・ユーである。
両作品は全く関係ないものと理解したが、彼の役柄はある意味同じで、母親を悩ませる息子である。

昭和風ノスタルジーを感じさせる物語

台湾のドラマなのに「昭和風」というのも失礼かもしれないが、ジアリンの子供時代のシーンは、昭和生まれの私にはある意味ノスタルジーを感じさせてくれた。
台南辺りの小さい町が舞台だが、まるで田舎のおばあちゃん家のようで、もちろん漢方薬屋ではなかったが、みんなでご飯を食べたり、近所の人が遊びにきたり、近くを子供たちが探検したりと、懐かしい雰囲気である。

家の造りや、家具や家電も、もちろん日本とは違うが、それでもなんとなく共通点がある感じで、見ていて良かった。

キャストや舞台、台湾語(台南舞台では特に)の心地よい響きを楽しめる本作、ラブストーリーやサスペンスとは違った台湾ドラマの良さを見せてくれる。特に最終話はいろいろなメッセージが込められていて、個人的には思わずグッときてしまった。
私はアマプラで視聴したが、地上波での放送やいろいろなサービスで配信されているようなので、オススメしたい一本。
昨年にはシーズン2が出ているので、ぜひぜひこちらも観なければ!

こちらが主題歌の旺福が歌う『一人一半 You Complete Me』♫


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