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韓国映画「カッター」(Eclipse)

主演:チェ・テジュン、キム・シフ、ムン・ガヨン
2016年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=IMDbより)

私もアンチ宣言したら、パク・シネと別れて結婚してくれるかなぁ。
と毎週ありえない妄想をしながら、チェ・テジュン君を金曜日まで待つ私。韓国BL作品としてよく挙げられる、タイトルだけは知っていたこの映画の主人公がテジュン君と知って速攻視聴(中国ドラマ、どうする?!)。
しかし、これは私的にはBLカテゴリーに全然入らないので、普通の韓国映画とする。高校生が主人公だが青春ものではなく、犯罪が関わるむしろノワール的な作品である。

怪しいアルバイトをする二人

キム・シフ演じる高三のユンジェは転校して、新しい高校に通い始める。同じクラスにはイケメンで女の子たちには人気だが、なんとなく影のあるチェ・テジュン演じるセジュンがいた。ユンジェはまだ色々な子に話しかける勇気もなかったが、セジュンから話しかけられ、少しずつ仲良くなっていく。
セジュンがやっているアルバイトの給料がどうもいいようなので、自分にも紹介してほしいとユンジェは頼む。実は母親が入院していて、治療にお金が必要なのだった。

セジュンに紹介してもらい、一緒に始めたバイトだが、ただ若い女の子に声をかけて一緒にお酒を飲むというもの。ユンジェはいつも途中で帰らせてもらっており、割りの良い仕事だったが、ある日セジュンがバイトに来れない日に彼の代わりをさせられる。そしてなんとなくその仕事が怪しいものだと感づいていく。

ユンジェは母親のお見舞いに行った病院で、偶然一年生の女生徒ウンヨン(ムン・ガヨン演)に会い、少しずつ話すようになる。彼女はセジュンのことが好きで毎日彼に差し入れとかを持っていっているのだが、そんな明るく可愛い彼女のことがユンジェは気になってくる。ある日二人で病院帰りにちょっとデートっぽく出かけるのだが、セジュンからひっきりなしにユンジェに電話がかかってくる。無視していたが、二人でいるところをセジュンに見つかってしまった。

本当の自分を見せられない二人

思春期なので、周りに対する見栄もあり、ユンジェとセジュンもお互いに素直になれず、色々なことを正直に話せない。それぞれに家庭環境も複雑なのだが、そんなことはとても言えない。
そんな二人の間に純粋なウンヨンが入ることにより、さらにユンジェとセジュンの関係が複雑になってくる。ユンジェはウンヨンのことが好き、ウンヨンはセジュンのことが好き、そしてセジュンは。。。
アルバイトでもちょっとヤバいことが起こり、最終的に悲劇を生み出してしまう。

テジュン君がよかった

現在配信中の韓国ドラマ「だから俺はアンチと結婚した」でもオレ様っぽくかっこいいテジュン君だが、本作でもオレ様高校生っぷりがなんともいえず良い。一見強いのだが、実は弱い部分も持っているセジュン、何よりも印象的なのはユンジェへの密かな想い。告白するわけでもないし、ましてやキスシーンやBLっぽい部分なんて一切ない。それでも本作がBL作品のカテゴリーへ入れられるのは、「電話」、そして「香水」によって伏線が張られ、最後に直接ユンジェに見せるセジュンの表情と一言で全てが表現されているからだろう。当時は俳優としてキム・シフの方が人気だったようだが、本作における演技はテジュン君の繊細さが際立っていたと思う。
ちなみに、私が観たバージョンではこの映画のタイトルに関連する部分がぼかされていたが、相当残虐なシーンと思われる。暗いストーリーだが、主役の3人はとてもよかった。

というわけで、そろそろテジュン君の新エピソードの配信が始まるから観なきゃ。こちらが予告編。


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