見出し画像

タイドラマ「6ixtynin9 シックスティナイン ザ・シリーズ」

主演:Mai ダビカ・ホーン、Jade アピヴィッチ・リンタポン、Mine タナポーン・ラッタナサシウィモン
2023年 全6話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★☆☆☆
(写真=Netflix公式サイトより)

ちょっとデジタルデトックスしていたが、数日前から通常のドラマ生活に戻り、またまた色々と観ている。
7月に観始めたこのタイドラマ、短いから楽勝!と思っていたら、ちょっと意外にも苦戦。なんとか最終話を見終わった。

平凡な女子の日常生活が一変!

ダビカ・ホーン演じるトゥームは、保険会社に勤めていたが、国の全体的な経済危機の中、不況ということで突然解雇されてしまった。
やけっぱちになり自宅に戻ると、ああ、また部屋番号が「6」なのに、留め具が緩んでいて、「9」になってしまっている。なんだろう、荷物も届いている。
宛先も確認せず小包を開けると、なんと中には現金で大金が!

隣に住むラッパー、保険会社の元上司や元同僚、友人などの人生も、微妙に関わってきて、ここから全く思いがけない、とんでもない方向に、彼女の人生が転がっていってしまう。。。

タイ版タランティーノ的な

MDLによれば、本作は1999年作の同名のタイ映画のリメイク。これは検索してみると、日本でも上映されたようで結構色々なレビューが出てきた。
ドラマの方では具体的に何年が舞台とは出てこないが、劇中で聞こえるニュースの内容や、みんなが使っている携帯電話のモデルからすると、オリジナル映画と同じ、1999年ごろが舞台となっているようである。

この頃は、タイなどアジア諸国では「アジア通貨危機」によって、国の通貨が下落し、大変だったよう。私はあまりよく知らなくて(汗)、韓国ドラマ『財閥家の末息子』でも描かれていたが、本作でもそんな混沌とした時代背景ならではのものなのかもしれない。

主に2つの組織が、このトゥームの住むアパートの建物内で、それぞれ「ブツ」と「お金」を引き換える取引を行うのだが、「6」の部屋番号が「9」に逆さまになることにより、届く荷物、訪ねてくる人々が次々と惑わされ、思うように人、ブツ、お金が巡り会わない。

そんな状況はなんともコミカルで、面白いのだが、まあみんな危ない組織なので、そう、暴力と殺し合いが蔓延する感じのタランティーノの映画みたいな作りになっている感じであった。

死んだらブラッシュアップライフ的な

部屋番号の間違えさえなければ、本来なら誰も死ぬはずはないのだが、それだとドラマにならないので、とにかく死人がたくさん出る。
そして死んだ人たちは、白装束の3人組がお迎えに来て、何処へと連れ去られる。

そこは、真っ白な空間で数本の水の流れがあり、死人たちは受付で登録。そう、まさに『ブラッシュアップライフ』的な設定(笑)。『死役所』みたいに暗くはない。
バカリズムの代わりにメガネの女性が座っており、来世への案内もなく、容赦なく死人たちをコンピューターで削除していく。

いや、どうも削除されたら48日後に「転生課」にて、次の人生が与えられるらしい。
この辺は、タイもやはり仏教国であるんだなぁと実感。

まあ、全体的に残虐ではあるんだけど、コミカルに描かれているので、観ていて楽しいことは楽しいが、ストーリー全体やこういう作りというか構成は私の好みではなかった。結末もなんだかなぁ。。。あの大金の行方がいまいちわからなかったし。。。
タランティーノとかの作品が好きな人なら、楽しめるのかもしれない。

主演のダビカ・ホーンは、タイの芸能ニュースでもみるので、かなり人気女優のよう、色々なラコーンの主演も演じている。
彼女をはじめ、キャストは良かったので、別の作品でまた見てみたいかな。

こちらが予告編。