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ある日のこと(りんごちゃん)

椎名林檎の最新アルバムで『真夜中は純潔』を聴いている。わたしは彼女を「りんごちゃん」と呼んでいる。脳内で。

15歳の頃から、りんごちゃんの歌はいつもわたしのそばにある。それは雨の日も晴れの日も曇りの日も変わらない。あるときはSONYの黒いMDウォークマンから聴こえていた歌。あのMDはわたしにりんごちゃんを教えた彼女が作ってくれた。真っ赤なディスクのシールには、彼女が黒板に書いていたのと同じ独特の丸字で曲名が書かれていた。あのウォークマンはまだ、押入れのどこかにある。
わたしがりんごちゃんの『正しい街』を聴きたくなるのは、制服を着て乗ったバスの中だった。30歳になったわたしは、夜の運転中に「今のこの気持は、『正しい街』だなぁ」と思う。場所は変わっても、精神がひとりっきり、のときにりんごちゃんの声を聴きたくなることは変わらない。

今週末は陸の孤島、宮崎県で結婚式に出る。あのね、信じられますか。宮崎県って新幹線が通ってないんですよ…。
かといって直通の高速バスは時間がかかるし困ったなと思ってたら、JRで新幹線と高速バスをセットにした宮崎に行けますよなチケットが売ってて、即購入。ホッとした。

日曜朝10時集合なので、土曜に移動して宿泊することに。外国人がたくさん泊まってそうな海辺のホステルを予約した。ドレスをクリーニングに出さなきゃ、と思っても行動しなかったので、今朝になって慌てて玄関にドレスとコートを出した。今日こそクリーニングに出すんだ。
「今日も出せませんでした」のフラグが立ってそうだけど。フラグ、ばきばきに折ったるからな、待ってろクリーニング屋さん。

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ここまでを昨日書いたんだけど。昨日はりんごちゃんのお誕生日だったみたい。そんな日にりんごちゃんについて書いてた自分の行動が奇跡。

そして、クリーニングは出しそびれました。今日こそだよ。今日こそ。フラグよ溶けろ。



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