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2020年10月20日 映画館で見たかった、「東京公園」

少し遠い映画館まで見にいこうか、見に行けるのか、何度もシミュレーションしたけど、やっぱり難しそうで、Amazon PrimeVideoで「東京公園」。
2011年、撮影はその前年だったのかな、若い若い春馬くん。あの直視出来ないほどにきらめくラストシンデレラの広斗のわずか2年前。その2年に一体何があった?と聞きたくなるほど、東京公園の光司は初々しく、若さと爽やかさで出来ていた。そして、女優陣(井川遥さん、榮倉奈々さん、小西真奈美さん)の変わらなさに驚愕。


おだやかな展開、見る側に委ねられているものの多い印象だった。よくわからないけど、よくわからないままでもいい。どう捉えるか、強制も期待もない、フラットで余白の多い。
この作品の中の光司は自分に近いと、何かの記事で春馬くんが話していたのを見ていたのでついついそちらに寄せて見てしまう。光司は周りのみんなに愛され、淡々と、でも冷めすぎず、情熱をたぎらせ過ぎず程よいバランスで生きている。目に見えないものも、目の前に差し出されたものも、素直に受け止める。


美咲の家での二人は辛かった。戸惑いが大き過ぎた。
手を回してくれていた、唇も迎えにきてくれていた、でも、それは感情を伴っていない身体の動き、反射といってもいいようなもので、そこには戸惑いしか見えなかった。
どうしていたって苦しいのだから、結果が見え過ぎていたけど、その後どうなってしまうのかのリスクが大きいって分かり過ぎていたけど、ああなったこと、ああ仕向けた美咲の気持ちは痛いほどわかってしまう。
終わらせるための、でもあったら困るけど万が一あるかもしれない期待に白黒つけるための、黒だと確信するための。
わかっていたけど、苦しかった。
自分だったらその後相手の目をもう見れなくなってしまうだろうなと思いながら、二人の、苦しくて美しいキスを見た。


見えていたものが見えなくなり、地に足のついた未来を迎える準備を進める明るさで作品の幕が降りる。爽やかな後味を残しながらのエンドロール。
よかった。穏やかで、でも、それだけではなくて。
作品が公開された当時の、そして出来るなら、年齢を重ねたくさんの役を生き、たくさんの経験を積んだ、作品から10年の時を経た段階の春馬くんのこの作品への思いを聞きたかった。

今週末からの「空に住む」、EXILEは琴線に全く触れないのだけれど、見にいきたいな。
先日見た「ミッドナイトスワン」もそうだけど、この役を春馬くんが演じたらどうだっただろうな、と考えてしまうだろうけれど。
考えても現実になることはなくてまた穏やかならざる思いが溢れてしまうのだろうけれど。



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