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第1回ビジネスデザイン講座開催レポート

i.schoolエクゼクティブ・ディレクターの堀井秀之の著書「イノベーションを生むワークショップの教科書 i.school流アイディア創出法」の出版を記念し、本の内容に基づいて、ビジネスデザインに焦点を絞った講座を全8回シリーズで開催することになりました。

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今回は11月12日(金)に開催した「第1回:新規性を生み出すアプローチ1:アナロジー思考」の様子をお届けします。

イントロダクション

冒頭にi.schoolや書籍のご紹介、i.school流のワークショップ設計概念についてご説明いたしました。動画でもご紹介いたします。

アナロジー思考とは

アナロジーとは、ある概念とある概念の間に存在する属性と属性、関係性と関係性の間の対応関係のことを指します。アナロジー思考とは、アナロジーを使って新しく有効な⼿段のアイディアを発想する⽅法のことです。

例えば、Amazonとくら寿司は全く業態が異なりますが、どちらも過去の消費データを基に最適な商品・お寿司がお客に提案される仕組みになっている「構造的類似性」が高いです。表層的類似性が低く、構造的類似性が高いアイディアは新奇性が高くなる可能性があります。

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ワークショップ

レクチャーの後は、この「アナロジー思考」を用いて「農業の未来」をテーマにワークショップをおこないました。

i.schoolでは、APISNOTEという電子付箋ツールを用いてグループワークをおこないます。また個人ワークとグループワークを組み合わせながらワークを実施しました。

<ワークショップのプロセスのご紹介>

■ワークショップのゴール

農業や食について、消費者のニーズに関する情報を生産者・事業者に提供する新しくてインパクトが大きい⼿段を提案する。

■ワークショップのプロセス

① 農業・食に関する消費者のニーズを分析。
② アナロジーの参考になる事例について、その情報受益者、情報提供者、情報の集め方を書き出し、他の分野に活用するヒントを議論。
③ ①と②を組み合わせて個人でアイディアを発想。

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ワークショップ終了後は質疑応答セッション。「良い事例の選び方のコツはあるか?」「表層的類似性はわかりやすいですが、構造的類似性をとらえる際のフレームやコツはあるのか?」など、多数の質問をいただき、盛会のうちに終了いたしました。

以下、ご参加いただいた方からの感想をいくつかご紹介します。

参加者の声

講義をワークショップ形式で実践してみるので、腑に落ちました。
フレームワークを体系的に学ぶことができて良かった。本を読むだけでは落とし込みができにくかった部分も理解が進んだ。
これまで類似性から新しいアイデアを導くという事自体は聞いたことがありましたが、改めてアナロジー思考という形で定式化し、ワークショップで体感したことで、その有用性やチームでの具体的な進め方など新たに気づきを得ることができました。これからチームで新しいアイデア発想をする際に、ぜひ活用してみたいと思います。ありがとうございました。

ご案内

第2回以降のビジネスデザイン講座の概要は次の通りです。

第2回:新規性を生み出すアプローチ2:バイアスブレイキング
■日時:11月26日(金) 19時〜21時
■概要:当たり前を疑うのは意外と難しいものです。誰もが持つバイアスを崩すことでできるアイディア発想法を学びます。

第3回:新規性を生み出すアプローチ3:エクストリームケース
■日時:12月10日(金) 16時〜18時
■概要:今はエクストリームだが、未来では当たり前となる事例を用いることで新規性を生み出す方法論を学びます。

第4回:新規性を生み出すアプローチ4:未来シナリオ
■日時:2022年1月14日(金) 19時〜21時
■概要:当たり前の未来からは当たり前のアイディアしか生まれません。当たり前でない未来を描くことで新規性を生み出す方法論を学びます。

第5回:アイディアの評価:評価マトリクス
■日時:2022年1月28日(金) 16時〜18時
■概要:アイディアが本当に良いものかどうか、次のステージに進むべきアイディアか、評価する方法を学びます。
 
第6回:試行錯誤の最適化:総括的分析
■日時:2022年2月18日(金) 19時〜21時
■概要:短時間の思考で必ずしも良いアイディアが発想できるとは限りません。その場合に、どのように再思考をすればよいのか、論理的に考える方法を学びます。

第7回:アイディアの精緻化
■日時:2022年3月4日(金) 16時〜18時
■概要:たくさんのアイディアの中からひとつに絞った後、あらゆる方向からアイディアを捉えて詰めていく方法を学びます。

第8回:仮説検証の方法論
■日時:2022年3月18日(金) 19時〜21時
■概要:検討を重ねて詳細に詰めたアイディアが果たして未来社会のユーザーに受け入れられるのか。その検証方法を学びます。

◆各回実施形式◆
 ・ 1回2時間(座学30分、ワークショップ60分、Q&A 30分)
 ・ オンライン会議システムZOOMを使用します。
 ・  ワークショップには、i.schoolで開発された電子付箋ツール、APISNOTE を使用します。

◆お申込み◆随時Peatixより受け付けております。


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