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交流のハブとなる直売所を。北斗市で100年以上続く農家の事業承継

函館地域承継ストーリー ​継ぐ人、継がせる人。


今回は、北斗市で畑作・米農家を営むT.Sさんを取材しました。三世代前に山形県から移り住み、100年以上この地で代々農業を営んできたというT.Sさんのお家。甘味に特徴のあるお野菜は道南地域だけでなく、全国に出荷されています。四代目として農家を承継する経緯や今後の展望についてお話をお聞きしました。

※匿名で取材に応じてくださいました。

【函館地域承継ストーリー#5】
 
畑作・米農家 T.Sさん

家業の人手不足を機に承継を決意


ーどれくらい前から農家を営んでらっしゃるんですか?

T.S:創業は1911年ですね。一応、僕で四代目にあたります。

ー最初は何の農家からスタートしたんですか?

T.S:最初は畑作がメインで、途中から米も始めたと聞いています、今は両方やっていますが、メインは畑作ですね。面積でいったら全然米の方が多いんですけど、ここ数年の間でお米の値段がずんっと落ちてしまったのであまり力をいれていません。

ーどんな野菜を作られているんですか?

T.S:トマト、ネギ、きゅうり、ブロッコリー、キャベツなんかですね。

ー作った野菜はどのような地域に提供していますか?

T.S:農協を通じて出荷しているので、全国の方に召し上がっていただいていると思います。一部、基準を超えてあまりにも良い出来のものは、道南地域で販売しています。

ーお米はどんな品種を作られているんですか?

T.S:稲作の方は『ふっくりんこ』、『きたくりん』、『ななつぼし』の3品種を作ってます。

ー3品種も作るとなると結構な広さが必要ですよね。

T.S:うちで5町(約49,586.8㎡)ぐらいですね。東京ドームがすっぽり入る広さです。3品種つくるには狭いと思いますね。畑も入れて全体となると10町ぐらいを管理しています。

ー素人感覚ではとても広いように感じます。現在はもう承継を受けているんですか?

T.S:まだ、これからですね。今は年間計画の立案だったり、農機械の運転をメインに作業補助として働いています。高校卒業してすぐに農業をやってきたので経験はいろいろと積ませてもらいました。

ー高校卒業されて、すぐに就農されたんですね。

T.S:卒業後、違う仕事もしていたんですが、すぐに戻ってきて家に入りました。

ー初めから農業をやりたいと思っていたんですか?

T.S:中学生ぐらいから考えてはいました。その頃に祖母が仕事中に怪我をしたことがあって、実家が本当に忙しい状態になってしまったんです。そんな状況を見て、これはもうやらないといけないなって思いました。ただ高校生卒業時には他の職業も経験したいと思い、車の整備関係に就職したんです。

<--続きは「いさり灯(び)」で>


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