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「心の焚き火」を育てよう_仕事に役立つ"焚き火プロトコル"

パチパチ…パチッ!ごおおぉぉ・・・。

いいですよねぇ、焚き火。温かくて、香りが良くて・・・。
どうして火って、ずっと見ていられるんだろう。ほんとうに不思議です。

1から10まで焚き火をしたことがある方には同意してもらえると信じているのですが、焚き火の手順は「自分の仕事をどうすすめるか」を考えるのにとっても役立つガイドラインです。

仕事やプライベートでいきなり大きな事を成し遂げようとしてもうまく行きませんよね。準備と後片付け。モノやコトを小さく生んでから「育てる」こと。環境やタイミングを選ぶこと。焦らず知識を集めて手堅くやることなど。この一連の流れは、焚き火で疑似体験できます。

仕事で大きなミッションをクリアする!とか、プライベートで夢を一つかなえる!など、きっとあなたにはなにか目標があるはず。次の項から「上手に焚き火をする方法」についてご紹介しますが焚き火に必要な作業を、あなたが目標を達成するために実行すること に読み替えながら読んでみてください。きっとあなたの役に立ちます。


さて、それでは焚き火の基本的な手順についてご紹介します。

焚き火の手順はおおまかに次のとおり4つに分けられます。

1. 薪と焚き火をする場所の準備
2. 火を育てる
3. 火を長持ちさせる
4. かたづける

1.準備

①まず燃料を少なくとも2種類用意します。
ひとつは、熱を取り出すための薪
もうひとつは、薪に着火するための火口(ほくち)

ドラマや映画に出てくる焚き火はすでに薪が燃えていることが多いですが、実際には燃えていない薪に着火する作業、さらにその前に薪を集める作業があります。じつは、薪にマッチやライターを当てても大抵の場合着火しません。このため、小枝や新聞紙、燃料を含ませた紙など、薪よりも燃えやすいものにまず着火する必要があります。これが火口です。火口に着火して生まれた火を薪に移してようやく焚き火が始まるのです。

②次に、焚き火をする場所を選ぶ、もしくは作ります。
風が強く吹く場所や湿っている場所では、焚き火は安定しません。また、焚き火で生じる燃えかすを回収しやすい場所を選ぶことも、環境を汚さないために大切です。

2. 火を育てる

場所を整え火口に点火したら、火を育てる必要があります。
火口についた火は、火口が燃え尽きるとすぐに消えてしまいます。火口は燃料の中でもとくに燃えやすいものを使用するので、瞬間的な火力は強いですが火持ちは悪く、すぐに燃え尽きてしまいます。このため火口が燃え尽きる前に燃えやすい燃料を足して火を大きく育て、薪に移す必要があります。火口はちゃんと燃えているか?薪に火は確実に移ったか?焚き火が安定するまで、プロセスがちゃんと進んでいるかどうかを確認する必要があります。

3. 火を長持ちさせる

薪に火がついたらひとまずは安心です。ただ、放っておくと薪が燃え尽きて火が消えてしまいます。もとの薪が燃え尽きる前に次の薪をくべて、火が移っていくようにします。薪の性質は薪となる木の種類によって異なり、燃えやすいが燃え尽きやすいもの、燃えにくいが火がつくと長くじっくり燃えるものなどがあります。火力が欲しいタイミングはいつか、いつまで焚き火を続けるのか、先のことを考えて薪を選び、よいタイミングでくべることが大切です。

4. かたづける

「焚き火は、水かければ簡単に消える」と考えがちですが、実はそう簡単ではありません。一見火が消えているように見えても、煤(すす)の中で薪が燃え続けている場合がありますし、なにより水をかけると水蒸気の煙と灰が舞い上がって大変なことになります。片付けは安全管理上とても大切です。
大抵の場合は薪が燃え尽きるまで待つか、火消し壺などを使って火を消します。火が消えたら燃えカスを処理することになりますが、燃えカスは自然下ではかなり分解されにくいので、土に埋めて処分すると土壌中に残って植物に悪影響を与える可能性があります。家に持ち帰ってゴミとして業者さんに回収してもらうのが無難です。


焚き火についての(かんたんな)説明は以上です。どうでした?
あなたが仕事やプライベートでやろうとしていることについて、必要なもの、所要時間、タイミングなどについて、客観視できたのではないかと思うのですが、いかがでしょう?

目標がある方は頻繁に焚き火して、このプロトコルを体に染み込ませてみてください。あなたの中に生まれる様々な火(アイデア)が、大きく育つのかどうか、あるいは大きく育てるにはどうすればよいか、自然と考える習慣がつくと思います。

パチパチ…パチッ!ごおおぉぉ・・・。
いいですよねぇ、焚き火

(この記事は2022年12月30日に投稿した記事を加筆修正したものです)

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