Z世代の成長の実感 ~採用と転職~
成長の実感とは何かについて考えてみましょう。
成長は、身近な小さなスキルの向上から感じることができるものです。自分が一つのスキルを習得したり、進歩を遂げたりすることで、成長を実感することができます。
しかし、いわゆるZ世代と呼ばれる人の中には、会社のビジョンと自身の成長したいビジョンが合わない場合は、適切な切り替え(転職)を選択することが必要と考えて行動すると言います。
この考え方(世代間の考え方の違い)について、たとえばの例として、転職者の採用の面接において、若手社員に面談を担当させる企業があるとします。これは、リーダークラスが面接を行っても、元々の考え方の違いからマッチングがうまくいかず、互いに勘違いして不幸な結果になることを避けるために、カジュアルな面談、若手社員と話をすることで、率直な気持ちを聞くことができ、また、若手社員同士を会わせることで、近い視点を持ち、会社の理解につながることができます。
若手社員は、忖度せずに本音を言ってくれることがありますが、一方でZ世代に一方的に良いことばかりを言っても、旧世代は信用されないこともありますから注意が必要です。
現在では、Z世代と呼ばれる若手社員たちも20代半ばとなり中堅になってきています。彼らは30代になると、自分が本当にやりたいことを実現できているかを考えるようになり、躊躇なく転職してゆくと言われています。給料よりもキャリアの充実度を優先する傾向があるからだそうです。ここで言うキャリアとは、自立する力を身につけることを指すそうで、彼らは専門能力を伸ばしたいと考え、給料よりも自立的な成長を重要視していると言えます。
そんな彼らが後輩を指導する立場になっても、仕事の意味を伝え、相手は理由を聞き、納得すれば理解してくれるでしょう。伝える方法にはクリエイティブなアプローチがありますし、押し付けることなく相手に楽しんでもらえるような方法もあります。
一方で、伝えられたことが「分からないから教えて」と言えない世代の人は、逆にマウントを取ったり上から目線になったりすることで安全を確保しようとします。ここでは、良い人の仮面や強がりの仮面を外し、自分自身でありたいということが大切です。
また、彼らはZ世代と呼ばれることに対して抵抗感はないようです。むしろ、XYZと呼ばれることに違和感を感じず、話を聞いてくれる場所としてZ世代と呼ばれることを受け入れています。そこには強制的な声掛けはなく、自然に意見を言える環境を求め、日常の会話やコミュニケーションにおいて、相手を尊重し、リスペクトすることが考えの基本になっています。
Z世代とは旧世代が張り付けたレッテルでもあります。世代に限らず成長のためには、対話の形式にこだわらず、普段の会話やコミュニケーションの中で自然にリスペクトを示すことが重要だからです。命令形ではなく、相手との対話を通じて意見を言える環境を作ることが大切で、また、例えば家事をしてくれた時には感謝の気持ちを伝えるように、相手を尊重し、対等な関係で接することで、お互いに共感と信頼が生まれます。
何をするにせよ、目の前の仕事が何に繋がり、誰かの役に立っているのかを意識することが重要で、さらには自分がワクワクし、やりたいと思えることに集中することで、楽しく仕事を進めています。
また、誠心誠意のお願いや感謝の気持ちを伝えることで、信頼関係が生まれます。組織やチームを大切に思うなら、自ら率先して行動し、何かを成し遂げることも重要だと気づいてもらうことが大切です。
ところで、転職の理由は世代によって差があるようです。若い世代は成長感を大切にし、自分が通用するかどうかを気にします。一方、子育て世代は働き方にこだわり、50代では人間関係の問題が辞める理由となることがあります。次のキャリアを追求するという理由の割合は一部の人に限られます。
若い人たちは成長の欲求があり、長く働ける環境を求めています。押し付けや理不尽な指示には反感を抱きます。入社時にはやる気があり、会社を大切に思っている彼らには、自ら成長を遂げたいと考えていることに、敬意を払い共感し、成長の可能性をアシストすることが大切なのです。
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