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上手くいかない荷物運び

荷物会社とトラブってる。私は学生寮に住んでいるから、夏休みに日本に帰国している際は自分の荷物をどこかに預けなくてはならない。来年の身の振りが不確実であるが故、自分で部屋を借りている友達に荷物を預けることは避けたかった。そこで、荷物を預かってくれる倉庫会社と言うべきか荷物会社と言うべきか、そういった会社に夏の間荷物を預けようと考えたのである。ベスト荷物会社in UKと書いてあって、口コミもまあまあだったため、Aという会社に荷物を預けることにした。これがすべての始まりだった。

荷物を預ける仕組みとしては、A会社から荷物を詰めるようの段ボールのセットが届く→詰める→回収されてA会社の倉庫に夏の間保管される→秋に私が住む寮に再配達される。という流れであった。私は寮にいればよくて、荷物をどこかに運ぶ必要もなく、少ない労力で荷物を預けられるな、いいなと思っていた。しかし、事はそううまくいかないものである。何一つうまくいかなかった。

以下、時系列に乗っ取った事実。
6/1(土)
A会社に荷物を預けたい旨連絡し、契約をして支払いをする。契約時に6/7にロンドンの学生寮に指定の段ボールセットを届けること、6/21に段ボールに詰めた荷物を回収してもらうよう申請。このときは物事がとんとん拍子に進むと思っていた。

6/7(金)
パッキング用の段ボールがDHLで届くはずだったのだけれども何一つ来ない。荷物を発送したとも、遅れているとも、なんの連絡もない。A会社に問い合わせると、6月10日、月曜日には届くということなので、遅れるねぇと思いながらも待機。

6/10(月)
来ない。DHLのトラッキングサービスで荷物は火曜(6/11)に届きそうだとわかる。

6/11(火)
昼頃DHLから電話がくる。出てみると、お前の寮はどこだか教えろと言われたので、郵便番号とともにロンドンだよと言う。「おれは今、スコットランドにいるぞ!」と返される。知ったこっちゃない。私の居住地はロンドンだ。「その荷物、ロンドンに送れる?」と尋ねると、配達員はDHLとの契約社員であるため、それはできない。発送した会社(A会社)かDHLに問い合わせてくれと言われる。了解と言って、発送会社であるA会社に問い合わせる。DHLが間違ったんじゃないと言いながら、木曜には荷物が来るようにしたと返事が来る。ふざけるなと思いながらも待つ。

6/13(木)
DHLとA会社から昼にメールが来て、私が住んでいる寮が閉まっているとメールが来る。そんなわけはない。寮は開いているよというなんとも幼稚な内容のメールを返す。意味が分からないよぅと思いながら、メールボックスをチェックしていると、DHLから荷物を配達したというメールが写真付きで送信されており、寮の受付に確認したところ、「段ボール来てるよ」と言われたので、なんなのかよくわからないけれども段ボール獲得。A会社に段ボールが来ていると連絡すると同時に、回収作業の際はこのような不手際がないように念を押す。了解という返事が絵文字付きで返ってきた。

6/20(木)
DHLから「明日回収に来ます。回収時間は明日伝えます。このタグを段ボールに貼っておいてください」という旨が記載されたメールが届く。良し良しと思いながら、A会社にも「明日回収に本当に来るんだよね?」というメールを送り、「うん、DHLが行くからね。待っててね。」という返事が来る。やっとファウンデーションコースのテストが終わったと達成感を持ちながら、荷物のほうも大丈夫そうだなと思いながら寝る。

6/21(金)
朝にDHLから21:28-22:28の間に回収に行くという連絡が入る。夜遅いなと思うと同時に、これで回収に来なかったらどうしようかなという一抹の不安を感じながら夜を待ち、指定時間の15分前の21:15には寮の入り口、つまり回収場所でDHLのトラックを待つ。21:45、勿論来ない。22:00、まだ来ない。22:30、本当に来ない!23:00まで待ったけれども来ない。

寮の契約が22日までで、22日の朝10時までに寮を出なければならないことになっていた。明日、DHLを待てないなと思いながらセキュリティの人に相談したら、「多分昼の受付の人が預かってくれると思うよ。それでDHLに渡してくれたと思う。毎年そうやってた。」と言うから、夜に明日頼みますという趣旨のメールを受付に送り、安心して就寝。このときにDHLとA会社にも連絡はしておいたけれども、明日から土日だから返事はないだろうなと大して期待していなかったから受付の人が頼りだったし、セキュリティが毎年そうやってる。大丈夫と言うからなんの疑いもなく受付がDHLに文句とともに渡してくれると思っていた。

6/22(土)
寮の受付がセキュリティから昼の人に変わる朝9時にいの一番に受付に行って尋ねたら、荷物の預け渡しなんてできないよ。無理無理と言われる。しばらくごねたけれども無理の一点張りで、時間もなかったため、もういいよと半ば切れ気味で受付を後にする。この時点で勿論9時過ぎ。寮の退去時間は10時。しょうがないから、私がDHLに持っていくかと思い、Uberを読んで、DHLのサイトでは開店していると表記されているDHLecommerceの取扱店に行くように指示する。DHLecommerceとは企業間での輸送を執り行うDHLの便らしい。よくわからないけれども、DHLExpressとは違うもので、DHLecommerceだった場合、A会社がDHLに輸送費を払っているから、配達運賃として自腹を切らなくてもいいなと考えていた。DHLのサイトでは店を開けているはずだったDHLecommerceの店に到着するが、店はやってない。11時開店と書いてある。それは無理だと思い、DHLExpressにしょうがないから行くようにUber運転手に指示を出す。DHLExpressに自腹で送料を払って荷物を預けて、10時過ぎに寮に帰還。荷物を預けるときに、送り先の宛名と住所を入力するのだけれども、なんか宛名で出てきたサジェストが段ボールごとに違ったなと思いながらも、まあ、郵便番号と住所があってるなら問題ないだろと思いやり過ごす。

やっと終わったと思いながら、スーツケースをもって日本への帰国便に乗るためにヒースロー空港にホクホクしながら行く。帰国。

6/23(日)
17時に日本に帰国。帰宅後、だらだらしたのちに、DHLとA会社に文句と自腹を切った分の返金を要求しようとメールを書く。メールにDHLの伝票を張り付けようとしたとき、住所はあっているのだけれども、宛名がなんか違うなと気づく。でも、1つの建物につき一つの住所だし(ロンドンはそう)大丈夫だろと思いつつ、一応と思ってインターネットで配達先の住所を調べる。なんのこっちゃない、1つの住所を10個くらいの会社、家等々がシェアしている。これは宛先が間違っていたら駄目なパターンだと気づき、荷物を預けたDHLの店に連絡することを試みる。DHLに荷物を預けたときにDHLの荷物は月曜日に回収されると言われたため、まだ私が預けた荷物は動いていない確証はあった。

店のメールアドレスを探す。ない。電話番号を探す。グーグルマップ、DHLのサイト、荷物の伝票に掲載されている電話番号がすべて違う。そしてどれもつながらない。「え、うそでしょ。私の荷物どうなるの」と思う。どうしようもないから、まだロンドンに残っている友達に連絡してDHLの店に直接言ってもらい、宛名を書き直す。

6/26(水)
荷物が倉庫に到着したことをDHLのトラッキングサービスを見て知る。

以上。

確かに私の宛名の書き間違いというミスもあったけれども、大本をたどればそれはDHLの責任、もしくはDHLに輸送を委託したA会社の責任である。イギリスのインフラ、サービスは日本と比べ物にならないくらい酷いと聞いていたが、真実は小説よりも奇なり。酷いというか、何一つ予定通りに遂行できない管理体制であった。運送業界の2024年問題が叫ばれる中、日本の運送業界がイギリスみたくならないといいなと感じている。

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