スクリーンショット_2018-12-10_20

Forbes Small Giant Award 2018にみる事業継承の現状

あまりこの手のイベントへの参加はしないのですが、たまたまForbsのイベント(Forbes Small Giant Award 2018)を発見したので、参加してみました。スタートアップを対象にしたピッチイベントやビジコンなどに参加したことはないので、怖いもの見たさ、みたいなところはありましたが、色々と学びもありましたので、まとめたいと思います。

小さな中小企業を成功に導く後継者

新しいことに取り組んでいない中小企業は多いので、行動に移せる後継者は成功しているように感じました。おそらく、当事者以外の方がみると「もう少し、こうした方がいいのでは?」なんて言いたくなることもある気がします。でも、それを実行し、実現し、事業を成長させたことが、スゴいのだと思います。後継者不足がよく社会的な課題と言われるが、父親から事業を引き継ぎ、色々なしがらみがある中で、実行に移し、結果を出したことが何よりも評価に値するのだと感じました。

グランプリはこれからの働き方を示唆する中小企業

グランプリは、ヒルトップが受賞しました。AIを活用し、プログラミングを自動化し、社員は「創造的」な仕事に集中する取り組みをしているそうです。常に「人が本当にやる仕事はなんなのか?」と考えて、機械に、AIに任せられる仕事は任せる。作り出すこと、考え出すことにヒトの時間を割くということを、徹底的にやっているそうです。特にものづくりの人にとっては、常に新しいことに挑戦していく、という仕事の仕方は、モチベーションにもつながりますよね。中小企業ですが、新卒もたくさん集まるそうです。3人募集に数千人のエントリー、だそうです。素晴らしい…。

スポーツビジネスとの共通点
(元メジャーリーガー 斎藤隆)

スペシャルゲストとして、メジャー球団のアジアパシフィックの担当をされている元メジャーリーガーの斎藤隆氏が登壇しました。メジャーリーグは、セイバーメトリックスもあり、データドリブンで多くの意志決定がされています。そうなると、当然資金力のある大手球団が有利です。そんな中、中小球団だったアストロズが、2017年ワールドチャンピオンになりました。多くの球団は、先発ピッチャーのPlanを複数持っている(Plan A、Plan B、Plan Cと)中、アストロズはその「今までの常識」を実施せず、抑えや中継ぎを先発させました。そして、2~3回で交代させるのです。結果から考察すると、先発投手よりも中継ぎ投手の方が防御率や失点率が低いので、「先発投手」という固定概念を外して、それらを優先したんだろうな…とは思いますが、その決断をしたこと自体がスゴいですね。素早い意志決定が出来ることが、中小企業の強みですね。

メジャーリーグでの学び (その他諸々)

伝えるときは、シンプルに
セイバーメトリックスでは多くの分析がされ、その結果も踏まえて、多くの議論がされています。でも、最終的に選手に伝える時には、シンプルに伝えているそうです。
自分で自分のアピールをするメジャーのドラフト候補
米国のドラフト候補選手は、自分で自分に入札価格をつけているそうです。もちろん、エージェントにアドバイスをもらっているそうですが(ドラフト選手はエージェントをつけられないので)、そういう仕組みもあって、米国のドラフト選手は自分のアピールの仕方を学んでいくそうです。
日米の野球における考え方の違い
ピンチのときは、責任を負う覚悟をすること、がコツだそうです。日本にいたときは「気合いで乗り越えよう」としていたけど、アメリカで同じことをしようとしたら「野球を楽しんでいるか?」と聞かれ、考え方が変わったそうです。負けたときに、「今日負けたのは、おれの責任だ。」と素直に認められる覚悟を持つこと。一昔前の日本のプロ野球コーチは、「絶対に抑えろ、打たれるな!」とプレッシャーをかけてきたそうですが、メジャーでは「1年間完璧にやろうとしている?間違いやミスは起きる。起きたときに、どう対処するかだ」と米国ではコーチがアドバイスするそうです。そういう環境だからこそ、責任を負う覚悟ができたのでしょうね。
ヒトを育てるときに気にしていること
勝手に評価を下さないこと。例えば、アストロズのアルトゥーベは167センチぐらいしかない、一昔前は身長が低いという点だけで、ドラフト対象外でした。でも、成長を信じた結果、MVPを受賞しています。本人のパフォーマンスやキャラクターとしっかり向き合うことが大切ということですね。
伸びしろの大きな人材
ヒトからアドバイスを受けたときに、素直にしっかり受け止めることができるか、という点が、スポーツ選手の伸びシロになっていることが多いそうです。

結局は、長々と書いてしまいましたが、思った以上に学びの多いイベントでした。個人的には、株式会社アチハがとてもおもしろいと思いましたが、今後の更なる活躍を楽しみにしたいと思います!

Forbes Small Giant Award 2018
https://forbesjapan.com/small_giants/event2019.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?