見出し画像

オーディション『THE FIRST』が”現象”となった理由を考えてみた

今、まさに注目を集めてるボーイズグループ『BE:FIRST』。
これから日本を軽く越えて世界を目指す存在になれるだろうか。


とはいえこんな話、ボーイズルグループだし男性にとっては興味ないかもしれない。

何それ?って思ってる方も、名前だけは知ってる人も、知ってるけど難しいって思ってる人も、めっちゃ応援してる人も!
全部含めて、あたたかい目で観て読んで欲しい。

いろいろ差し引いて冷静に言っても、これからの社会を支えていく世代にも刺さり、私みたいなその上の世代にも刺さる”現象”となったオーディション『THE FIRST』には、新しい社会へのたくさんのヒントが隠されていた。

そして、これから何かを発信していきたいという人にとっても、オーディションを主催したSKY-HIの言葉の凄さから得られるものは多くあるはず。


オーディションは昔からあったけど


アーティストのオーディションは今まで数多く行われてきた。
テレビ等で配信されたのも多く、“NiziU”のオーディションは記憶に新しい。

日本人はアイドル好きでロリコンで、成熟しきれていないものを好むという片付け方もできるが、「自分が育てた」というストーリー性を楽しんで、より身近に感じられる、という言い方もできる。
(アイドル論を語れるほど詳しくないのでこれくらいにしておく)

そんなこんなで、今までもオーディションとなればそれなりに注目を集めるしファンも出来るのだが、
『THE FIRST』は、それらと一線を画すものがあった。

中でも大きいのが、オーディションを主催した会社BMSGの代表であるSKY-HIの存在。彼はAAAのメンバーでもあり、自身でラッパーとしても活躍するアーティストだ。

偏見かもしれないが、社長であるSKY-HIに対して、
どう見てもイケメンでアーティストとしての実力もあって、自分とは違う世界の人間だと反感を持つ人もいるかもしれない。

なぜなら私もそうだったから…。
カッコいいイケメンの言葉は薄っぺらに違いない、と最初は思ってた。
(個人的にイケメンはあまりタイプではない、見てるだけなら好きだけど…)

なのだが、私みたいにちょっと冷ややかに見始めた人たちも、このオーディションを機に、SKY-HI推しになった人が少なからずいるんじゃないか。

それくらい彼のオーディションへの向き合い方発する言葉の美しさと愛の深さに心を動かされた。

目指す頂の違い

日本の音楽業界の歴史を見ても、世界で活躍したといえる人は何人いるだろう。
しかし、社長1年目のSKY-HIの目標は初めから世界だった。

彼はオーディションをスタートさせた気持ちをこう語った。

今でも毎年日本から素晴らしい才能は芽を出して花を咲かせている。
しかし、どうしても出口の数が限られていて、そこの形にハマれない子はすごい才能とかクリエイティビティを持っていても世の中に出れないパターンが多すぎて、今の若い子とかはダンス&ボーカルでトッププロになりたいから韓国語を学んで韓国に行く

すごいダイヤモンドがねむっている鉱山を、誰も発掘することがなく廃れていく未来が見えたのがやばいなと思った。

ここまでは、音楽業界にいる人の多くが感じてたことかもしれない。
でも彼は違った。

気がついてしまったのだから早くやらないといけない
思った人が始めなきゃいけない


言葉だけじゃなかった実際のオーディション

確かに言葉だけならいくらでも綺麗事を並べられるのだ。


あたりまえだか、今までのオーディション主催者は、審査をする側という立場上、合宿審査などに立ち会うことはなかった。

なのにSKY-HIは、参加者と1ヶ月以上にも及ぶ期間、寝食を共にした。

そのことに関して、生出演したテレビ番組で彼が語った言葉は、

審査を円滑に進めることは認識していたが、それ以上に才能が伸びることが何より大事だったから、どうやったらこの人たちがもっと輝くだろうか、どうやったらこの人たちにもっと信頼してもらえるだろうか、と考えた時に一緒に暮らすこと以外の選択肢は無かった

辛くなかったかという質問に対して、

辛かった。本当に辛かったけど、ほんとうに幸せな自分にとっても一生忘れられない青春だったのは確かだと思う。
心から感謝しています

このSKY-HIの言葉で語られた通り
彼自信が参加者と一緒に喜び、苦しみ、一緒に作り上げていくオーディションだった。

そして、最終審査前にSKY-HIが参加者へかけた言葉は、

ここまですてきなアーティストになってくれたことを心から嬉しく、そしてめちゃくちゃ尊敬してるし、めちゃくちゃ愛を持って、
心からありがとうございます。

そう言って彼は深々と頭を下げた。

こんなオーディションあっただろうか。
主催者が参加者に尊敬と愛を持って頭を下げるなんて見たことなかった。

参加者を褒めるシーンが多かったが、褒めて伸ばそうという意識はあったか、というテレビでの質問に彼は、

褒めるというよりは、ちゃんと見てどういうとこが素晴らしいかを本人に伝わるまで具体的に言うことを意識していた

そして、社長の愛と勇気に包まれた参加者たちは何を思ったのか。

最終的に「BE:FIRST」のメンバーに選ばれたリーダー的存在であるレオの言葉は、

今までのオーディションを主催されてる方だと、相談しても「頑張ってね」が多いのに、
頑張ろうね、一緒にやろうね」と言ってくれるのが、ほんとに印象的で、何でも相談できて心の支えやよりどころになった。

参加者(ランくん)の感想は、

こんなに自分のことを考えてくれる人がいた。
日高さん(SKY-HI)が、ばり大好き!
(ランくんは九州出身)

(大好き!とか愛してる!とか、ボーイズと社長が言い合ってるとこが女子にはたまらん…☺️)

SKY-HIが発する言葉の凄さ

ほかにも、SKY-HIが発した言葉はたくさんあって、あげるとキリがないが幾つか紹介すると、

オーディションサバイバルというよりは、人の才能が磨かれていける場所、輝ける場所を作りたいと思ってやっていた『THE FIRST』は、間違いなく“現象”であった
それを作ったのは、間違いなく君たち一人ひとりだし、集団になったときのすべての君なので、これからの人生で“『THE FIRST』を作った”ということは間違いなく誇れる。それだけは先に言わせてください。心から全員のことを尊敬しています
この先、練習がつらいときやまわりからの評価で苦しんだときは、こういう期間があったことをどうか覚えていてください。
“報われる努力”が確実に存在したことを忘れずに生きていけたら、きっと心はまっすぐ折れないまま行けると思う
人生は白か黒かでもないし、0か100かでもないし、右か左かでもないから。いろんな生き方があると思うけど、右に行ったら左に行ったらいけないこともないし。いろんなかたちで音楽と関わって、全員で幸せになることを諦めていないので、みんなで行けるところまで行きましょう。

それぞれのかたちで、それぞれの道で、まっすぐ行ってたら何回でもまた巡り会えると思うので、できるなら音楽を心の傍らに、願わくば『THE FIRST』があったことを心の傍らに、この瞬間があったことを、この現象があったことを俺は心から誇りに思います。

言葉だけで終わらなかった『BE:FIRST』の凄さ

最終審査で合格したメンバーでつくられた『BE:FIRST』。
まだデビュー前なのにも関わらず、日本の音楽会を席巻し始めている。

8月25日発表された、8月30日付最新『オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング』では、初週DL数3.1万DL(3万1034DL)で、初登場1位を獲得。また同日付の最新『オリコン週間ストリーミングランキング』でも、週間再生数1013.6万回(1013万5668回)で1位に初登場し、デジタルランキング2部門で同時に1位を記録。デジタルランキング2冠となった。
『同一アーティスト・作品の週間デジタルシングル(単曲)ランキング&ストリーミングランキング2部門同時1位』は、5月31日付のBTS『Butter』以来となる快挙。
「スッキリ」ではプレデビュー曲「Shining One」を完全ノーカットで放送。25日午前にはツイッタートレンド1位に「スッキリ」が、2位に「BE:FIRST」がランクイン。
「もう鳥肌!そしてまじの生歌だったよ!!」という声があがっていた。

なお、MVは8月30日現在、公開から2週間で1,000万再生突破している。

ストーリーを越えてリアルを求める人たちへ

テレビよりもネットの方がよほどリアルなのだから、テレビが廃れる理由はわかる。

そして、ネットに依存せざるを得ない時代だからこそ、
ストーリー(世界観)が求められているけれど、
本当に欲しいのは、フィクションではなくリアリティーなんだろう。


実際に最終審査に合格したメンバーは、もちろん才能あって凄い努力もしてきて、オーディション中も頑張っていたのは間違いない。
でもSKY-HIが掘り出さなければ、かなりの確率で埋もれてた才能だ。

初めは一般人だった男の子たちが、半年のオーディションが終わり、テレビに出演して凄いパフォーマンスを披露する。
しかもけっこう激しいダンスなのに「生歌」。全員のマイクがオンになっていた。

生出演だから、YouTubeの「THE FIRST TAKE」みたいに一発撮り。
つまり、テレビがつくりあげた偶像じゃなく、実力も本物だったと見せつけられた。

これは本人たちも凄いけど、そんな彼らを自信と信頼をもって送り出したSKY-HIも凄い。
もはや彼は、社長でありつつメンバーの1人といっていいくらいの共有感がある。

SNSでも「こんな社長の下で働きたい!」という声があがってた。
(彼みたいなタイプが新しい経営者のかたちになるといいのだけど…)


そして選ばれた『BE:FIRST』は、世界で活躍する存在になれるだろうか。

皆んなで応援しようとまでは言わないが、
世界なんて無理だと頭から否定せず、そうなったら凄いなという期待を込めて、あたたかく見守って、少しでも応援してくれたら嬉しい。


なぜなら、もし彼らが世界を魅了していくシーンを観れたなら、

きっと誰もが、心動かされると思うから。


どうか、新しい世界を照らして欲しい。



#BEFIRST
#ShiningOne


この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?