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僕の大好きだった人 ~Mちゃんとマモル君の初デート~

この話は【僕の大好きだった人】第5話になります!
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【僕の大好きだった人】Mちゃんとマモル君の初デート

Mちゃんが僕の家に泊まった数日後
猛アタックの末、Mちゃんとマモル君は付き合いだした。

僕は僕で
好きな人と好きな人が付き合いだしたんだから
それはそれでハッピーな事なんじゃね?

みたいな気持ちに落ち着いた。

マモル君「ねね!星屑君…今週末って空いてる?」

「ん?空いてるよ?どした?」

マモル君「ちょっと一緒に買い物行かない?」

「全然いいよ!何買いに行くの?」

マモル君「あ、買い物って言うたけどMちゃんと会うのよ」

「え?二人で会うの初めてじゃないっけ?」

マモル君「そう!やから来て欲しいねん!!」

「そう!じゃないでしょ…いや行くって言ったけど、
それMちゃん嫌なんじゃない?てかマモル君2人で会うの嫌なの?笑」

マモル君「人見知りやし…緊張するからさ…
Mちゃんには勿論、星屑君も呼んでもいい?って
先に聞いてOK貰ってる!」

そりゃOKって言うしかないでしょ…
めっちゃ純粋に傷つけに行くやん…

Mちゃんにも連絡して、
少しだけでも2人の時間が取れるなら
俺にも来て欲しい

との事で

僕は2人の初デートに付いて行く事になった。

「ちょっと本屋さん寄りたいから行ってくるね」

2人にしなきゃ!ちょっとでも2人にしなきゃ!!と思いながら
僕が1人で行動しだすと、30分もしないうちにMちゃんから着信

Mちゃん「星屑君、今どこ?」

「本屋さん」 

Mちゃん「戻ってこれる?」

「どしたの???」

Mちゃん 「さっきからマモル君が、星屑君この辺りに来るの初めてよね?
迷子なって無いかな?いや絶対なってるよね?探しに行く?ちょっと探しに行く?遅いよね?星屑君迷ってるかな?しか言わないから
すぐに帰って来て!!!!!!!

爆笑しながら怒ってるMちゃんに、ごめんと思いながら
けど俺は全く悪くないけどね!!!と思ってた。



このころ…

僕は本当は歌がうたいたかったけど、
まだ高校生時代に組んだバンドでドラムを叩いてた。

中学生の時にXjapanのヨシキさんに憧れて、その流れのまんま。

けどバンドメンバー皆の生活スタイルも変わって
思うように音楽活動も出来てなくて

マモル君と一緒に出来たら最高なのにな…

なんて考えてた。



マモル君「星屑君ちょっと相談があるねんけど…」

「俺もちょうど相談したい事があったんよね」

マモル君「星屑君のやつから聞こうか?」

「マモル君から言って!どうしたの?」

マモル君「いや実はうちのドラムが来月のライブでやめる事になってさ」

「え?そうなの?」

マモル君「メンバーと話してて、星屑君叩いてくれないかな?って話になってさ…無理…かな?」

「いやマモル君と一緒に出来たら最高なのに!って思ってたから!」

歌を歌いたい気持ちは一旦無視しよう…
マモル君と一緒に居れる時間が増える方が圧倒的に嬉しい…

はず… 



ん?

いや
それ違うくない?


多分…違うよな…



それとこれ一緒にしちゃったら
もう意味わかんなくなるだけな気がするな。

けど、マモル君のバンドはオリジナルでやってて
まだ歌を歌った経験なんて友人とのカラオケぐらいしかない僕が

実は歌ってみたくてさ!なんて言える訳無いよな…

「ちょっとだけ考えてもいい?」

マモル君「うん!全然大丈夫!
そもそもすぐに答えもらえると思ってなかったよ!」

ひょっとしたらマモル君なら

俺さ歌が歌いたいんよ!ボーカルやりたいんよ!って言っちゃえば…


いや違うな多分これとそれは別だから

そっか…なら一緒にやるのは無理か…ってなっちゃうよな。

妄想の中で、
見た事の無い困った表情のマモル君が
そっか…って言うのが怖くて

あれから15年以上経った今も
あの時の気持ちが、
まるで昨日の事みたいに胸をしめつける。

次回【僕の大好きだった人】~夢と現実~

今日も最後まで読んでくれて有難うございます!
明日もお楽しみに!

星屑NFT



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