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僕の大好きだった人~初めての2人旅~

この話は【僕の大好きだった人】第9話になります!
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僕の大好きだった人~初めての2人旅~

マモル君と、どっか行けるの楽しみや。

よくよく考えたら、一緒に居る時間は多いのに
2人だけ!ってあんまり無いねんよな。

この頃の僕はまだマモル君の事を
自分にとって特別な人…ぐらいに思ってた。

マモル君「同級生がよく遊ぼ!って言ってくるねんけどさ」

「うん」

マモル君「なんか毎回、2人で銭湯行こ!って言ってくるねん」

「えー?」

マモル君「ちょっとホモの人なのかな?と思ってまうわ!笑」

「え!?やだね…そういえば俺の地元の先輩にもそういう人おるわ」

マモル君「ちょっと困るよなー笑」

「うん…気持ち悪い…」

マモル君「他にもさ…」

なんて話してたの、今でも覚えてる。

2人で旅行行こう!って言ってた当日

深夜に合流して

車に乗ってマモル君「さて、どこ行く?」

「とりあえず高速乗ろか!」

マモル君「せやね!高速向かうわ!」

行先決めちゃったら、道中がただの移動になっちゃうから
道中も楽しむ為に、行先は決めてない。

マモル君「高速ついたけど右?左?」

「うーん…右!」

「俺、そういえば砂丘見た事無いから、鳥取行ってみたい!」

マモル君「わかった!なら鳥取方面向かおうか!」

「ラクダ乗れるんやっけ?乗ってみたいわ!」

深夜のサービスエリアにもわくわくしてた。

車の中で2人で色んな話しをした。

マモル君「あのさ星君…ちょっと言いづらいねんけどさ」

「どしたん?」

マモル君「道、間違えたっぽくて…岡山着いた」

「え?鳥取は?」

マモル君「多分、全然違う方向来ちゃった!」

「そうなんwwwなら岡山観光しよっか!」

まだ深夜の時間に2人で美観地区をうろちょろした。

マモル君「どうせやからこのまま広島行く?」

「いいね!広島観光しよう!」

若さ故か、ホテル取る!みたいな感覚無くて

2人で寝ずで観光してた。

「このミサンガ欲しい!」

マモル君「赤いの可愛いね、買えば?」

「2人でお揃いにする?」

マモル君「いいね!俺も買うわ!」

2人でお揃いのミサンガ買って、

僕は左手に、マモル君は左足首につけた。

ワイワイしてたら夕方、流石にちょっと眠くて

マモル君「ちょっとだけ車で寝ていい?」

「全然いいよ!」

潰れたパチンコ屋さんの駐車場に車を止めて
少しだけ仮眠をとる事に。

季節はちょうど今ぐらいで
春が過ぎて夏を迎える頃やった。

ほんの少しの沈黙の後
小さな寝息をたてて眠るマモル君が可愛くて

あー、マモル君可愛いなー。
ちょっと車内暑いから起きたら喉乾くかな
なんか飲み物買ってきとくか…
ポカリとアイスティどっち飲むかな、
どっちも買ってくるか。
どっか売ってるかな…
あー、にしてもマモル君可愛いなー。
このまま寝ないで寝顔見ときたいな。
チューしたいな。

ん?

俺、今何考えてた?

こっち向いて寝てるマモル君が可愛くて
寝顔見てたらキスしたくなった。

あれ?なんかこれ変じゃない?

ちょっとやっぱ飲み物買いに行こう。

そっとドアを開けたら、
外の風が気持ちよくて。

飲み物買って、車内に戻った。

さっきより少し落ち着いた僕は
自分にもっかい問いかける。

あれ?

駄目だ…やっぱなんか変や。

てか別にしてもいいんやない?

多分マモル君、
「星君!ちゅーしないの!」ぐらいの感じじゃない?
普段よっぽどくっついてるし。

多分好きすぎてチューしたいだけで、

俺はホモとかそういうのでは無い!

よし!しとこ!

寝てるマモル君のほっぺたにキスをして、

いつの間にか僕も寝てた。

気付いたら、もうマモル君が運転してくれてて
大阪方面に向かってた。

マモル君「あ、星君起きた?てか飲み物有難う!」

「いや全然、てかもう帰るの…嫌やなー」

窓の外は高速の外灯,
オレンジ色の光が

次々に僕らを通り越してくのを見ながら

「また2人で行こうよ」って約束をした。

次回僕の大好きだった人~夜が怖い理由~

お楽しみに!




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