見出し画像

最新 医療介護 週間ニュースランキング(2/5~2/11)

はじめに

医療介護データ研究所の まじめな所長 です。

先週Twitterでシェアしたニュースの中から、たくさん見られたものをランキングとして紹介します。

先週の振り返りにぜひ活用ください。

第5位 リフィル処方 長期処方の代替として普及するか 520imp

来年4月から、リフィル処方箋が導入されることになりました。

リフィル処方の場合、処方箋を繰り返し利用することができるようになり、医療機関にかからずに薬を受け取ることができます。

医療機関にかからないということは、その分、医療費が削減されますので、国としては、リフィル処方導入が、医療費の削減に繋がると期待しています。

一方で、リフィル処方は医師の判断で発行されるものです。医師にとっては、患者が来てくれる頻度が下がる可能性のある取り組みですので、どこまで使われるかは不透明です。

私個人的にも、医療機関側にインセンティブがないと、使われないだろうなーと感じていました。

そんな中での、「1回29日以内なら処方箋料の減算なし」のニュースです。

処方箋料は、30日以上の長期処方をした場合、所定点数の100分の40に相当する点数により算定しなければいけないという減算のルールがあります。

仮に、58日分の処方をする場合、1回の処方箋で出せば、処方箋料は減算されてしまいますが、29日×2回のリフィル処方箋にすれば減算されないことになります。

これはある意味、医療機関のインセンティブに繋がるため、医療機関側としてはリフィル処方を行う理由になりそうです。

これは患者にとっても良い効果がありそうです。

58日間、病院にも薬局にもいかないより、29日経過したら薬局に行くとした方が、健康管理上も、薬の管理上もよさそうです。

リフィル処方箋がどれだけ普及されるのか、それにより医療費はどの程度削減されるのか、注目です。

第4位 介護職員配置基準緩和へ 4対1配置はあるのか!? 930imp

政府の規制改革推進会議にて、介護職員の配置基準を緩和しようという話が出ています。

現在、介護施設では主に、入居者3人に対し、介護職員か看護師1人以上の配置(3対1の配置)が求められています。

当初、規制改革推進会議では、人材不足や高齢者増加への対応として、介護職員の配置基準を緩和して4対1にすることも検討しようという意見が出ていました。

しかし、それでは介護の質が下がるのではないか⁉という疑問の声も多く、すぐに議論は進んでいませんでした。

そんな中での今回のニュースです。

実証事業のデータを踏まえ、例えば「入居者10人に対し職員3人(3・3人に1人)」や「入居者7人に対し職員2人(3・5人に1人)」など、配置基準よりも少ない人数で介護を担うことが可能かを検討する。実施時期については、24年度の介護報酬改定に向けて、できるだけ早い時期に結論を出したい考えだ。

出典:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/medical/20220202-OYT1T50124/

介護ロボット等を活用することで、4対1とは言わなくても、もう少し緩和できないのか。それを検証するための実証実験をスタートするとのことです。

次回の介護報酬改定前に結論を出したいとのことで、この実証実験を踏まえて、次回の介護報酬改定で、介護職員の配置基準が緩和される可能性があります。

今後も注目していきたいニュースです。

第3位 医師需給分科会 令和11年に需給拮抗 解決策は⁉ 1,878imp

医師需給分科会にて第5次中間とりまとめがなされました。

一般的には、医師不足と言われる世の中ですが、人口減少が進む日本においてはいずれ医師が過剰になると心配されています。

今回、具体的には令和11年(西暦2029年)には医師の供給と需要が拮抗するとシミュレーションされました。

医師の育成には大学だけで6年かかりますので、仮に医師の供給を減らす必要があるとすれば、早めに医学部定員を減らす等の対応を取る必要があります。

しかし、実際には、医師偏在の問題があり、単純に供給と需要が拮抗したとしても、やはり地方における医師不足は継続してしまいそうです。

地域偏在の話は、医師の需給分科会においてもかれこれ6年、問題として取り上げられていますが、解決策がなかなか出てこずにいます。

第5回の中間とりまとめにおいても、最終結論にはたどり着けなかったようです。果たして解決策はいつ出るのでしょうか…

第2位 2022年度診療報酬改定 要点まとめ資料が公開 2,050imp

2022年度診療報酬改定の答申がなされ、全体像が明らかになりました。

さっそく日経メディカルにて要点まとめ資料が無料公開されています。

全体感をざっくり見るにはぴったりの資料です。

ぜひダウンロードしましょう!

第1位 HAL導入で1回4万円の診療報酬 8,250imp

装着型の医療器具として有名なHALについて、2022年度の診療報酬改定で評価されるようになったという記事です。

1回4万円の診療報酬となるとかなり大きいですね。HALを開発するサイバーダイン社でも、今回の改定を前向きにとらえてプレスリリースを出していました。

画期的な医療機器、介護ロボットとして注目されてきたHALが、これからどれだけ導入されていくのか、楽しみですね。

この件について、K Matさんが非常にわかりやすいコメントをしてくれていますので、合わせて参考ください。

先週の注目クイズ 819imp

解答はこちら!

Twitterでは、毎日、このような簡単なクイズを行っています。ぜひ、みなさんも参加してみてください。

おわりに

今日は、「医療介護 週間ニュースRANKING(2/5~2/11)」を紹介しました!

いかがでしたでしょうか。

医療介護データ研究所では、毎月オンライン会も開催しています。今話題のトピックを講義形式で学んだり、注目のニュースやデータを解説したりしています!

来週、2月20日にも開催予定です。詳細はこちらをご覧ください。

医療介護研究所では、このように業界最新情報を発信しています。これからも役立つ情報を発信していきますので、ぜひ、こちらのnoteとTwitterのフォローをよろしくお願いします!

それでは、また!


記事を読んでくださりありがとうございます。読んでいただけることが励みになります。もしサポートいただけましたら、研究活動に使わせていただきます。