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【書評】WBCを日本優勝に導いた、栗山監督のチームビルディングの要諦が詰まった『栗山ノート』とは?

『栗山ノート』は、日本野球界の第一線で活躍する栗山英樹氏による、野球への思いや経験を綴ったエッセイ集です。著者は、選手時代にはオリックス・ブルーウェーブや北海道日本ハムファイターズで活躍し、引退後は解説者や野球評論家、そして現在は指導者としても知られています。本書は、彼がこれまでに培った野球に対する深い洞察力と、人間性あふれる思考がつづられています。

本書の中で著者が繰り返し語っていることは、"野球は人生である"ということです。野球は、勝ち負けだけでなく、それを取り巻く人間関係や精神面も含めて、人生そのものであると考えることで、本当の価値を見出せるということを著者は示しています。特に、彼が監督を務めた北海道日本ハムファイターズでは、選手たちとのコミュニケーションを重視し、彼らの成長を支援することが優先されていました。その結果、彼らは常にチーム全体の勝利を目指す姿勢を保ちながら、プレーを楽しむことができたのです。

また、本書では、野球に限らずスポーツ全般に関する思考が示されています。例えば、著者は「選手には、まず自己管理が求められる」と述べています。選手たちは自分自身のコンディションを最適に保つことができなければ、チームに貢献することができません。そのためにも、自分自身を律することが大切だということを著者は説きます。

さらに、著者は野球以外のことにも深い洞察力を示します。例えば、日常生活においても、「スパイラル・アップ」という考え方を提唱しています。これは、小さな成功体験が積み重なることで、人は自信をつけて大きな成功を収めることができるというものです。

著者は、日常生活においても、「スパイラル・アップ」という考え方を提唱しています。これは、小さな成功体験が積み重なることで、人は自信をつけて大きな成功を収めることができるというものです。著者は、日常生活においても小さな成功体験を積み重ねることで、自分自身を律し、精神面の強さを養うことが大切だと説きます。

本書には、著者が日本ハムファイターズで監督を務めた時のエピソードも多数含まれています。彼は、チームをまとめることができるリーダーであると同時に、選手たちに自分自身を信じ、プレッシャーに打ち勝つ力を与えることができる指導者でもあります。その指導力が評価され、彼は2023年のWBCにて日本チームを優勝に導いたのです。

栗山ノートは、野球選手や指導者を志す人はもちろん、人生の様々な場面で役立つ洞察力やアドバイスが満載の書籍です。著者の人間性あふれる思考と、野球に対する深い愛情が詰まった一冊であり、読者の心に深く刻まれることでしょう。


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