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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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2022年11月の記事一覧

140字小説【恋のフィナーレ】

ぼくは彼女に恋をしていた。窓際の席から校舎の中庭を見下ろす彼女。突如あちらこちらから響き…

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140字小説【銀世界】

惰性で働く毎日。 深夜勤務のため家を出ると、想像以上に雪が積もっていて驚いた。 月明かり…

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140字小説【いらっしゃいませ】

家飲みのコスパがいいから外飲みを控えてる?うちはぼくが帰宅した時、奥さんの機嫌が悪いと「…

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140字散文【怒りの癖】

自分がどんな時に腹が立つか知っておくことは、無益な争いを避けるために有効だ。 こうして海…

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140字小説【金庫の中身】

「お父さん大変」 「どうした?」 「お爺ちゃんが何かの拍子に金庫のダイヤル回しちゃって、…

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140字小説【神隠し】

「お父さん神隠しって信じる?」 「子どもの頃に何度か経験したよ」 「本当に?」 「隠れん…

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140字小説【手数料】

「ねえねえ、お父さん。急に一万円札両替したくなる時ない? そんな時どうしてる?」 「ああ、職場の人の冠婚葬祭で五千円札欲しい時はあるな。母さんに頼めばすぐだよ」 「そうなの?」 「ああ。一枚しかくれないけどな」 「残りは千円札?」 「いや、手数料で五千円もっていかれる」 終

140字小説【ずっとつけてきた】

「私怖いの。夜道を歩いているとね、耳から入ってくる周囲の音が、脳内で背後からつけてくる不…

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140字小説【寒い予感】

毎日オヤジギャグを言わないと気の済まないお父さん。今夜は人気の焼肉店に来ています。頼んだ…

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140字小説【試す人】

「待った? ねえ、今さっきそこの公園で二千円拾ったよ。超ラッキー」 「え? ごめん、何?…

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140字小説【食いしん坊との再会】

「ねえ、あの人、気持ち悪いからやめさせて。さっきからずっと私の方を見てニヤニヤしているの…

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140字小説【推理】

久しぶり。たまたま近くに来たから顔見たくなって。家の中が空っぽになってるやん。引越し? …

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