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〜 配信者イメージリボン 〜







物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには1つずつ物語があります
手に取って下さった方が、楽しく笑顔で続きの物語を作っていけるよう心を込めて作っています
ストーリーは、一つではなくどんどん増えていくもの、これからのストーリーを作るのは、あなた
あなただけのストーリーを楽しんで行って下さい♡
こちらでは、リボンの物語を紹介しています楽しんでもらえたら嬉しいです♪


〜 配信者イメージリボン 〜

目の前にあるのはチケット
それも握手会のチケット
まさか当たるとは思っていなかったので、この現実を目の前に、私は夢の中にいるのではないかと疑ってしまう
パンと頬を叩き、目を大きく開いて、まじまじと見る
『やった。当たってる!本物だ!』
やはり現実であることに間違いはなさそうだ
CDを買うと当選チケットが入っているという噂は本物であったようだ
ニヤける顔は、トーストの上に置かれたチーズのように、とろけていく
2階にある自分の部屋を出た私は、一目散にママの元へ向かう
『ねぇ!!見て!!当たったよ』
『何?何が当たったの?』
『私の推しの握手会!』
『握手会?何それ』
『握手会だよ!本人と握手できるの!やったぁ!!』
『すごいじゃん!良かったね・・・顔ニヤけ過ぎだね』
洗い物をしているママは、私の顔を見るなり、チーズにタバスコを乗せてくるかのように笑ってくる
しかし、今日の私は笑われたってニヤけ過ぎだと言われたって平気
行けると思っていなかった握手会へ行けるのだもん
私は、なくさないようギュッと握りしめ部屋へと戻っていった
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この日に向けて、着ていく服をまず決める
髪型は、どうしよう
メイクは、いつもよりはっきりしたほうがいいかもしれない
リボンは、これを付ける
これは、当日まで忙しくなりそうだ
さっそく雑誌を開けてメイクの仕方を勉強する
来年は中学3年だから、こんな風に握手会へ行けないかもしれない
これは神様がくれた受験前のプレゼントだと思った私は、3学期の期末はいつもより頑張ることを決めた
『神様ありがとうございます!私これから頑張るので!』
窓に向かって私は手を合わせ深々とお辞儀をする
空にいるのかは分からないが、とりあえずお礼は言っておかなければ
メイクを見終わった私は、次に家にある服を漁る
あれでもない、これでもない、これは違う気がする
『うーん。あ!』
一つ思いついた事があった私は、バタバタと階段を降り、洗い物を終えリラックスしているママのところへ駆け寄った
『今度は何?どしたの?』
『ママ!服買って!握手会用の服!』
『いやいや、あるでしょ』
『ないの!ダメなの!だって推しに会うんだよ?この気持ち分かる!?』
『うーん。分からんでもないけど、いる?服』
『いるよ!だって握手会だよ?本人と話出来るかもなんだよ!?めっちゃ可愛くいたいじゃん?』
興奮気味で話す私に圧倒されるママは、しぶしぶ頷く
『んー。まぁ、ママも推しがいるから、その気持ちは分かるしなぁ』
『やった!』
『という事で、パパにお願いしてきてね?』
そう言って、ママは自分の分もついでに買っちゃおうとウキウキしながら、携帯で服を検索しだす
·
『これいいんじゃない?』
『うーん、ママの好みじゃんそれ』
すでに服を買う事前提で、ママと二人で吟味する
『メイドさん着たいな』
『メイドにするの?いいんじゃない?』
コスプレに寛容なママは、ノリノリで探す
パパがなんて言うだろうか、なんて事は後回し
午後のお菓子の時間を、二人であれでもない、これでもないと過ごしていく
楽しい事や好きな事をしていると時間も、あっという間に過ぎてゆく
そろそろ夕飯の時間になる頃には、着ていく服も決まり、後はパパを説得するだけとなっていた
ママはキッチンに立ち、夕飯を作る
私は部屋へ戻り、今度は期末試験の勉強をする
楽しみにしている事を、めいいっぱい楽しむ為には、やることはしっかりやり抜く
と言いつつ、ついCDを聴いたり写真集をみたりしてしまうのは、内緒にしておこう
一ヶ月後にある握手会に向けて、今日から私は、色々と忙しくなりそうだ
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