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〜 想いの先 〜





物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには1つずつ物語があります
手に取って下さった方が、楽しく笑顔で続きの物語を作っていけるよう心を込めて作っています
ストーリーは、一つではなくどんどん増えていくもの、これからのストーリーを作るのは、あなた
あなただけのストーリーを楽しんで行って下さい♡
こちらでは、リボンの物語を紹介しています楽しんでもらえたら嬉しいです♪



大好きな人と、ずっと一緒にいられたらいいなって思ったことありませんか?
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そんな私も、大好きな人と一緒になれたらいいなぁと、漠然ではあるが思っていた一人である
鏡の前に座る自分を、どこか夢のまた夢のような感覚で、今の状況を見つめている
大好きな人と、添い遂げられる日が来るなんて夢みたいな話で、まだ信じられずにいるからだ
鏡を見る私は、少し、間の抜けた顔でヘアメイクをしてもらう
『緊張してますか?ほら、もっと笑って下さい?美人さんがもったいないですよ。ふふ』
『美人さんなんて、そんなそんな』
思わぬ言葉に照れる私は、顔を真っ赤にして首を振る
『結婚式って特別な日ですし、いつもよりとびっきり可愛くなりましょう♪任せて下さい!』
そう言って腕まくりをする仕草をしながら、ヘアメイクの彼女は、私を笑顔にさせてくれる
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『旦那さんは、どんな人なんですか?』
彼女は、にっこり笑顔に優しい口調で尋ねてくる
私達の馴れ初めを、キラキラした目で見ながら体を乗り出す
『そうですねぇ・・・』
小首をかしげ、窓から見える青い空に目をやり、私は彼と出逢った頃を思い出そうとしていた
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出逢ってすぐに、仲良くなった私達は、每日のように会い、隣にいない時はメールや電話をして、仲を深めていった
たまに喧嘩をして連絡を取らなくなる事もあったが、お互い頭が冷えた頃に会い、話し合いをすることで、喧嘩は解決してきたのだった
どんな事も素直に話し、理解する事を、お互い大切にしていた
『へぇ。ちゃんとお互いを尊重しあえる仲っていいですね』
『あ、ありがとうございます』
私達の中では、普通にしてきた事だったので、何だかそう言われると、むず痒くなってくる
『それで?どんなところが好きなんですか』
『え?あー。えっと』
やはり聞かれるであろう質問に、頬を染めながら答え始める
実は、どんなところが?と言われると少し困る
全体的というか、そばにいてくれると、安心する存在であることには変わりないし大好きなのだが、ここ!というものはあまりないのだ
一緒にいると、安心して好きでいられる人。そして落ち着いてずっと気持ち良くいられる人。
それが一番しっくりきそうな答えだ
『聞いてるだけで幸せなのが伝わります。素敵な旦那様ですね』
もう一度、にっこり笑う彼女は、機嫌良さそうに髪の毛を結い上げる
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『さっ!出来ましたよ!旦那様も惚れ直しちゃいますね』
『そうなるといいなぁ』
『大丈夫です!なります』
親指を自信満々に立てた彼女は、広角をキュッとあげ私を送り出した
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ゆっくりとバージンロードまでの道のりを、ウエディングコーディネーターの人と歩く
彼と一緒になれる日が来るなんて、今でも実感がない
これから先、どんな事が待ち受けているだろう
長い人生、もしかしたら、大変な事があるかもしれない
それでも私は、彼を支えていけるだろうか
少し不安になった私は、一緒に乗り越えて笑顔でいられる日を想像する
扉を目の前にした私は、一瞬目を伏せ静かに笑った
大丈夫、あなたとなら、ずっと笑っていられる
ギュッと抱きしめられるような感覚になると、私は顔をあげ扉が開くのを、真っ直ぐに見つめるのだった
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