おしゃれとは何か。
1.おしゃれの本質。
昔から人間という動物には他の動物、たとえば、生まれた時から自分を異性に表現する羽というツールを持っているクジャクなどに比べると周りのオスや周りのメスとの差異が少ないため異性に視覚的にアプローチできる要素が少ない。
そのためその要素を補うために、服というツールを使うことで、自分を異性にアピールするという実質的な価値を生み出した。
そして、その異性にアピールするという役割を担っているのがおしゃれである。
ここでこの説を実証するための具体例がある。
同じ人間でもアメリカ人と日本人とではおしゃれに関しての熱心さが違うという事例だ。
というのは、アメリカ人はそもそもさまざまな人種(白色人種、黒色人種、黄色人種、黒褐色人種の四大人種など)で構成されているため、おしゃれというツールを使って周りとの差別化を図らなくても自分を表現しやすい状況に置かれているのだ。
そのため、おしゃれを無理にせずとも自分の内面などを表現することでアピールするという方法に長けている人が多い。
もちろん、アメリカ人の中で自分の資産をアピールするためにブランド物を身につけたりする人やおしゃれ自体を熱心に取り組むデザイナーさんなども中にはいるが、
平均してアメリカ人と日本人を比べた時に全体的に服やアクセサリーに気を使っている人の割合が多いのが、値段は安いが周りと比べてオシャレを演出しやすいという特徴のある服屋のGUやユニクロを生み出したことからも分かるように日本人である。
このアメリカ人と日本人の人種の多様さから起きる差異からも分かるように、おしゃれとは周りとの差別化を図るためのツールなのである。
2.自分を表現するためのツールとしての価値
ではこのおしゃれが今私たちがすごしている現代社会においてどのような価値を持つのか。
自分にとってその価値は大きくわけて2つあると思っている。
1つ目に人との話題の種になる側面があるという価値である。
というのは、これは日本人に限った話ではあるかもしれないが、小学生や中学生、高校生、大学生、社会人と身体的にも精神的にも大人になってゆくにつれてだんだんと自分の身なりを気にし出す。
その中でこの現在の学校教育では日常的に周りには同学年の人達しかいないため、オシャレの段階に沿った話を友達同士でしやすい。
たとえば、男の子で言うと小学生の時は半ズボンを冬でも履いているのがかっこよく逆に長ズボンはダサいよねというような価値観で学校に通っていたが、それが中学、高校に上がるにつれて清潔感という要素の大切さに気づき出し、逆に半ズボンは履けないよね、なんなら半ズボンはいているひとはオシャレ上級者じゃない限りダサく見えちゃうよねというような価値観に変化していくと言うようなものだ。
このようにオシャレを通して、このような話題を周りと共有することでゲームなどの家庭の経済事情を加味した話題よりも割と万人に共通項のある話題を自然とすることができる。
2つ目は、オシャレを通して自分に自信を持つ事ができるという価値だ。
というのは、おしゃれとは基本的にデフォルトの自分をよりよく見せるためのツールであるため、元の自分からの変化の大きさを自分で実感することで自分の自信に繋げることができるということだ。
もちろん世の中にはかっこいい、かわいい、ブスのような後天的には何も変えることの出来ない先天的な容姿のランクがあるが、このランクを少しでもあげることの出来るツールであるおしゃれを使うことでその自分の容姿に関する自信のなさを補うことができるのだ。
中にはおしゃれを自己満という人たちもいるが、逆に自己満でなければ自信を自分につけることができないためおしゃれをする意味をなさないのだ。
このようにおしゃれとは自分に自信を持って自己を表現するためのツールである。
3.おしゃれは他者との比較から生まれる。
オシャレをすることは自分を表現するという意味で有効だがそれが自分を表現するという意味を超えて自分よりあの人がおしゃれだしかっこいい(かわいい)からのように自分を卑下するような価値観でおしゃれをし出すと自分に自信がつくという意味でおしゃれをいくらしても元も子もなくなる。
もちろんおしゃれとは他者との比較から生まれるツールであり文化だが、それを自分主体ではなく他人主体のものとして捉えてしまうと、比較をするという諸刃の剣をもったおしゃれが自分にとって悪い影響を与える。
特に今の時代はInstagramなどのSNSなどで自分の服や食べ物を周りの人達にある種自慢のような形に近い表現をするという文化ができあがってしまっているためSNSが発達していなかった時代よりも隣の芝生は青く見えるような状態によりなりやすい環境に置かれている。
そのため、そのような周りとの比較を自分でしがちな世の中に流されずに自分は自分という価値観を頭の片隅に入れながらおしゃれを自分なりに楽しんでほしいなと思う。
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