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アメリカ大陸の東側、春に思ふ

去年の秋から、市内から、1時間くらいのところにある州立公園で山歩きをするようになった。それで、気がついたのだけど、アメリカ東海外は、とても固い岩盤でできている。ニューヨーク市内でも、公園などに行くと、剥き出しの岩があるのは、そのせいだったのだ。


都会から離れて山を歩いていると、あちこちに大きな岩が転がっている。ニューヨークとニュージャージ州には、ハドソン川という大きな川が流れていて、川岸には、絶壁が切り立っていたりする。

空気の悪い街から、脱出して、自然の近くに行けるのは、嬉しい。ハドソン川を見るのも、好きだ。

ただ、山など歩いていると、少し物足りない。どこか、『本物の自然』に触れている気がしない。この感じは、そこにあるのが、多少の人の手は入っていても、『自然』の一つの姿なので、説明がつかない。

そういえば、カナダでロッキーマウンテンに、バスで登ったことがある、確かに、眺めは良かったのだけれど、胸に響くことはなかった。

日本の山や木々は、本当に絶品で、それと共に育ったからなのかもしれない。湿気を含んだ、粘土質の山道や、霧のかかる山が、私にとって『自然』なのだろう。

あまり帰国せず、こちらに、15年以上住んでいるが、今でも、都会や人々の生活には、日本にはない驚きや発見があり、面白いと思ったりすることもある。でも、自然は、日本の方が、好きかもしれない。こちらの、雄大さに馴染まないと言えば良いのか。

私が、ニューヨークの春で好きなのは、雑草たちや、ダフォディルと呼ばれる水仙。都会の公園で、咲いている。


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