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トレンドに乗って人生を変えようという話

今の仕事で稼げなくても、仕事を変えることでいきなり収入が上がってQOL(Quality of life:生活の質)も上がるケースがある、という話をしたい。

「諦めないこと!」とか「自分を肯定して!」とか、そういう精神論を語る記事が多いので、なるべくリアルな話をしたいと思う。

時代の流れに乗る


時代の流れに乗ること。ぼくはこれが結構大事だと思っている。

自己紹介でちらっと書いているが、ぼくの本業はRPAなどを活用した、企業の業務効率化・自動化を促進するコンサルティング、開発支援だ。

RPAとは、PCの操作を自動化する技術である。
ロボット(と呼ばれるソフトウェア)を開発して現場のPCに導入することではじめて効果が出るものだ。

このRPAの仕組みを導入するための製品はたくさんあるが、当然人気のあるものとそうでないものがある。

2024年6月現在で最も市場シェアが高いのはUiPathという製品だ。

ぼくもそれなりに導入・開発経験はあるし、イケてる部分もたくさんあると思う。
でも、”推し”かと言われるとそうではなかった。

製品が市場シェアを獲れるかどうかは、その製品の機能や使いやすさだけで決まるわけではない。
どちらかというと、販売元の広告戦略、販売代理店の営業努力による部分が大きいと思っている。

数年前のぼくは、使いやすくて機能が充実した製品のほうが売れるだろうと思っていた。売れて当然だろうと。だって使いやすいんだから。

ただ、その「使いやすい」の基準は自分だった。みんながそう思うかは分からない。

そして数年経って、その「使いやすい」と思っていた製品の市場シェアは、業界5本の指に入るかどうかも怪しくなってきた。
ぼくはザ・普通の人だと思っていたので、世の中の答えとぼくの答えが一致しないことにとてもショックを受けたのを覚えている。
主観なんて全然当てにならないということを痛感した。

トレンドに乗って仕事しておけば良かったのかなぁ…と思い返すことも時々ある。
自分の推しを絶対曲げないというプライドが邪魔をして、自分の仕事の範囲を狭めてしまった。

時流に乗るというのはちょっとカッコ悪い側面もあるかもしれないけど、あえて乗っかることで、自分が思い描いていなかった道に導いてくれるかもしれない。キャリアドリフトの考え方だ。

こう考えると、自分で将来の道を決めて、その道を歩くことが絶対正しいとも言い切れない。

時代の流れで人生が変わる


もう少しRPAの話をしたい。

ぼくはこの「RPA」という技術の登場で興味深かったのは、いままで事務職の仕事をしていた人がRPA技術者(RPAエンジニア)としてキャリアチェンジしたということだった。

極端に言えば、新しい技術の登場で、人生が変わった人がいるのだ。

RPAはみんなから忌み嫌われているプログラミングを極力せずにロボット(というソフトウェア)を作ることができる。
つまり、ITエンジニアでなくとも、簡単なロボットであれば作れるということだ。そのロボットを開発するエンジニアにキャリアチェンジした人がたくさん現れた。

2017~2020年前半くらいまでのピークのときに比べれば求人数、案件数は少なくなったが、RPAエンジニアを求める企業はたくさんあった。

そのトレンドに乗っかって、新しい職をつかんだ人が大勢いたのである。
おそらく収入も大きく上がったと思う。

生成AIの登場でジョブチェンジ?


いまのトレンドは何と言っても「生成AI」だろう。

その代表がChatGPTである。
ChatGPTにプロンプトと呼ばれる命令、質問を投げかけることでAIからの解答を得られるのだが、そのプロンプトをうまく書けるかどうかでLLM(大規模言語モデル)の働きが大きく変わる。

いかにも「AI」と聞くと、ITエンジニアしかどうにもできなさそうな印象が強いのだが、実際はそうとは限らないらしい。

ある職業からプロンプトエンジニアに転身して年収が大きくアップした事例もある。その職業とは、なんと「作家」である。

noterの皆さんはプロンプトエンジニアの適性があるかもしれない。

ぼくが思ったこと


トレンドに乗るのはダサい!みんなが右を向いているときは左を向く!!

…と、頑なに自分の意思を貫こうとするあまり、自分の可能性を閉ざしてしまうケースもある。

意思を貫こうとすると孤独になる。

その孤独に耐えらえるのか。トレンドに乗っている人をうらやましいと思いつつも、プライドが邪魔をして方向転換できなくなっていないか。
その状態こそがとてもダサいと思う。昔の自分に説教してやりたい。

自分の頭の中の世界は、絶望的に狭い。
もっと気楽に構えて、自分の可能性をあちこち見まわしてみると発見があるかもしれない。

その中で、トレンドに乗っかるという選択肢を選んでみると、何か面白いことが起きる可能性が高いよ~という話でした。

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