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「soi.に関わる女性を幸せにしたい」株式会社soi.代表ayanaさんの創業STORY

フランス語で"自分自身"という意味を持つ【 soi. 】。東京の小さなアトリエから生まれ、今や全国の花嫁さんから熱い視線を集めている人気ドレスショップブランドです。

「ブライズスタイルをもっと自由に、ファッショナブルに、“自分らしい“スタイルを」トレンドに左右されない、その人の内側にある女性本来の美しさを惹き立ててくれるsoi.

身に纏うだけで凛とする。可愛くなれる。今までよりも、さらに自分が好きになる。

そんなブランドを創り上げてきたプロデューサーのayanaさんとは、一体どんな人物なのか?ヴェールに包まれていた彼女の知られざるSTORYを、会社設立の節目に伺いました。

株式会社soi.代表 ayana / 1990年生まれ。愛知県出身。管理栄養学部卒業後、製薬会社MRに11年勤めた後、ドレスショップsoi.立ち上げる。



soi.のはじまり/推しもいない、趣味もない平凡な私


━━インスタのフォロワーも1万人越え。その洗練かつ可愛い世界観が大人気のsoi.ですが、ayanaさんはもともとウエディング関係のお仕事をされていたんですか?

ayanaさん(以下省略):全然!ウエディング業界にいたわけでもなければ、そもそもsoi.を立ち上げる前の私ってただの会社員で、趣味も特技もなにもない平凡な人だったんですよね。もっと言うと、中学生の時まで本当に人見知りで、親友以外とは話せないくらい。もちろん人前に出るなんてできないタイプでした!


━━なんと!“意外“って言われませんか?

ayana:言われます(笑)でも、そんな自分が嫌だったから、高校生の時かな?「自分のことを知らない環境に身を置く。変わるなら今だ!」と思って覚悟を持って入学して、そこから今の私になっていったんですけど。

20代の頃

ayana:会社員になった20代でも、推しとかハマるものもなく本当に普通な日常を送っていて。朝起きて仕事に行って、その日のテンションで過ごして帰ってきて寝て。ある意味流されるような感じで生きていたんですよね。

ただ、父が小学校の頃から「社長になりたい」って夢を大人になって叶えた人だったから(その遺伝子を引き継いじゃってるから(笑))私も「何か好きなことをやりたい」とは漠然と思っていたけど、それがずっと分からなかったんですよ。やりたいことをやっている人が羨ましい!と思っていました。

そんな20代後半にコロナ禍に突入して、時間ができたなと思った時に、たまたまインスタでフォローしていた方からブーケを習い始めて。1年くらいかな?依頼を頂いて制作していたんです。

ayana:ブーケを通してもっと自分の感性を表現したいなと感じていた頃、ちょうど同時期にブライダルモデルとしてウエディングドレスを着る機会が増えてきていて。ふと、“ここ、もうちょっとこうだったら可愛いのに“って思うことがあったんですね。

「それだったら自分でもっと可愛いドレスが作れるんじゃない?」

昔からファッションが好きだったこともあって、思い立ってすぐにウエディング関係の友人に連絡して。そこからsoi.のドレスが生まれたんです。

自信が満ち溢れていたわけではなく
「とりあえず、やってみよう!」
趣味の延長のような感覚ではじめてみたことが
全ての始まり。


soi.が生まれて感じた「これ、天職かも!」


ayana:1年目は「世間から求められなかったら辞めればいいや」くらいの感覚で、無我夢中に自分が創りたいドレスを作っていたんです。

せっかくの結婚式の時に、二の腕を気にしたり、脇肉を気にしたくないじゃないですか。モデルをやっていて感じた”コンプレックスをカバーしてくれる可愛いドレスたち”を作っていたんですけど、だんだん「私、多分これ天職だ!」って思うようになったんですよね。

soi.のInstagram

ayana:だって、フィッティングしてる時の花嫁さんたちが「めちゃくちゃ可愛い!」って満面の笑みで嬉しそうに帰っていくんですよ?そんな姿を見る度に「本当にやっててよかった~!」って心の底から思えたし、その幸せそうな笑顔を見る瞬間がめちゃくちゃ好きで!!


━━今の話しているayanaさんの表情からも、その「好き!」が伝わります(笑)といっても未経験の業界。やっていて大変だと思ったことはありましたか?

ayana:ないですね(笑)ハードスケジュールで忙しいな…と思うことがあっても、大変だとか苦しい!って思ったことは一度もないかも。

もちろん、閑散期もあるけれど「そういう時期だもんね。仕方ない仕方ない」とか、良くも悪くもあまり考えすぎないようにしてたから落ち込むことはなかったんですよね。


━━それで自信を失くすとかもなく?

ayana:ないですね。だって可愛いもん(笑)私、soi.のドレスを商品として見たことがなくて、自分の子ども同然なんですよ。シンプルに「私の好きなスタイル」を表現してるからトレンドも入れないし、これを売りたいから推す!とかしたことがないくらい、この子たちのことが好き。

ただ、そこに絶対的な自信があるわけじゃないから常にアップデートはしていってる感覚はあるかな。全部可愛いけど「もっと最高な一着は作れる」って思うから。一生追い求めていそうですけどね(笑)

2着から始まったドレスは、今は9着へ。

ayana:今のドレスの着数も、他社に比べて圧倒的に少ないからもっと増やしていきたいと思っているし、まだまだsoi.は成長中です!


━━作るドレスへの愛情も、そこに対する想いもホンモノだからこそ、身に纏う人まで凛とした佇まいになるんだろうなと感じました。ところで最近、そんなsoi.がブードアフォトやウエディング以外の事業も広げ始めているように感じますが、何か心境の変化があったのでしょうか?

ayana:そのきっかけは、soi.2年目の去年くらいからかな?「もっとsoi.を沢山の人に届けたい!」って強く思うようになっていたことに気付いたんですよね。



「すべての女性をハッピーにしたい!」


ayana:soi.って嬉しいことに、花嫁さんに限らず学生さんや主婦の方、卒花さんや結婚式をしない方、いろんな方がこの世界観に惹かれて楽しんでくださっていて。

でも、ウエディングドレスって基本的に一回きりじゃないですか。今の時代的にもその一回を選ばない方もいるし、あったとしても短期間で関係性が終わっちゃうのは寂しいなって。

“せっかく出会ってるのに、何も届けられない“って感じた時に、この人達がハッピーで元気になるものを届けたい!って思うようになったんです。

その想いから生まれたboudoir photo

ayana:これを言うと驚かれるんですけど、私って別に「soi.の事業を拡大したい!」とかは考えていなくて。


━━こんなに人気もあって、しかも株式会社にしたけれど?

ayana:そうなんです。というのも、周りの人に「soi.ってどんなイメージ?」って聞いた時、ほぼ100%「ayanaそのもの」って言われるくらい、すごく私の人生を反映しているなって思うんです。

ドレスが好きで始めて、「これからの人生を大切にしたい人、自分が何者か分からない人に、自分を好きになるきっかけを届けたい」と思ってブードアフォトを始めて。それって、昔の私が欲しかったものとか、今の私が欲しいものを届けたいと思っているんだなって。これは最近気付いたんですけどね。

ayana:よく、フィッテイングに来る人に「どうしてsoi.を始めようと思ったんですか?」って聞かれて、自分の経歴を話すことがあるんですよ。そしたら「実は私も発展途上国でこんなことしたくて…」とか「地元の町おこしをしたくて…」とか、やりたいことが見えている人が本当に多くて。

やりたいことが決まってるって、すごい幸せなことじゃないですか。だって、私こそつい2年前まで何もなかったし、ましてや一生会社員でいるんだろうなと思ってたんですよ!?

それがやりたいことを見つけた今、人生最高に幸せ!天職!って思えてるんだから、そんな姿を見るたびに「絶対にできるよ!」って背中を押したくなっちゃうんです。

だから、事業を拡大することが目的ではなく、シンプルにsoi.に出会う人の人生を豊かにしたいだけ。その手段が今はウエディングドレスであり、ブードアフォトで、違うように見えて全部への想いは繋がっているんです。


━━思ったんですが、ayanaさんのその未来に対する希望というか、強い意志ってどこから湧いてくるんですか?

ayana:なんだろう…。でも、20代後半に7時間のオペを受けた経験があって。もし見つからなかったら手遅れになっていたかもしれないって思って、すごく人生を考えた時期があったんですよね。

明日死ぬかもしれないし、今しかないんだからやらなきゃもったいないよって思うようになった。だって、やらなかったら一生後悔するかもしれないでしょう?そうはなりたくないって信念が生まれたし「やりたいじゃない。やるんだよ、今!」ってすごく思うんです(笑)

明日死ぬかもしれないなら、今を生きたいなって。
今やりたいことをやる。それだけ。


自分軸で生きる素晴らしさを伝えたい


━━「soi.と出会った人の人生を応援したい」これまで手掛けたウエディングに限らず、可能性を広げていくぞという強い想いが会社を立ち上げたきっかけだったんですね。ちなみに、登記された時に掲げた抱負や目標はありますか?

ayana:それがないんですよね(笑)経営者としてはダメなんだけど、それこそ法人化する前も売り上げ目標とかも立てたことがなくって(笑)会社にした理由も売り上げを見越しているからではなく「もっとsoi.を届けたくなったから」だから。


━━そこに不安はないんですか…?

ayana:不安はないです。楽しみでしかない!正直、私どうするんだろう?って未知すぎて、半年後、1年後がどうなってるか分からない。だけど、周りと比べて不安になっていた20代と違って、今はただやりたいと思ったことに全振りできるくらい「大丈夫」って思えるんですよね。

だって、楽しいを突き詰めていった先の今が「人生最高!」って思えるくらい幸せだから。


━━根拠はないけど、絶対その先も楽しいだろうなって自信はある。そんな感じなんですね。

ayana:そうですね。ただ、きっと私一人だけだったらそうは思えなかったとも思うんです。そう思えているのは、私やsoi.を応援してくれてる仲間のおかげだなって。

soi.には、私の傍には
いつも尊敬できる仲間がいた。

ayana:soi.を始める時、知識もなにもない私に「いいね!」ってサポートしてくれたり、「これってsoi.っぽいよね!」って楽しそうに愛でてくれるクリエイターのみんながいて。

本当に、自分一人だったら生まれてなかったものばかりなんです。今のsoi.ができたのは、安心して託しきれる、信頼できるクリエイターの仲間がいるから。すごく恵まれてるなって思います。

私も人間だから落ち込みそうになることももちろんあるけれど、そんな時にみんなでご飯へ行くと、決まって最後は「私たちって最高だよね」って言って締めくくるんですよ(笑)

それくらい、自分が好きなモノを突き詰めている人が近くにいることは私の原動力になっているし、自信にもなっていて。間違いないなって思わせてくれる人と出逢えたのもsoi.のおかげなんですよね。

ayana:何かやりたいけど、何が自分に合っているかも分からなかった私が、その状態の自分と最近の経験を通して「こんなに人生って楽しいんだ!」って心から思えていて。自分軸で生きる素晴らしさを、今度は私がsoi.を通して届けていきたい。

だから、良い意味でsoi.の事業に執着はしてないんです。その時その時で生み出していくから、それも楽しんでもらえたらなって思う!

soi.と出会う人を幸せにしたいし、それを見た自分にも幸せが還元されていくんだろうなって思えるので。それが今目指している最終ゴールですね。


━━あくまでも人生を豊かになるための手段。soi.が新たな一面を見せる度に、みんながワクワクして気付いたら自分の人生まで楽しいと思えるようになる。そんな景色が目に浮かびました!

ayana:ね!将来チャイティー屋さんとか、写真スタジオも作りたいなと思うし、タンブラーとかアイテム作りもやりたいし…。きっと妊娠したらマタニティのアパレルもやりたくなるかも(笑)

きっと、その時にはsoi.を一緒に創ってくれる会社の仲間が増えていると思うし、その人達とは出会うべくタイミングで出会っていくと思うから。やっぱり一人よりチームのほうが「一緒に頑張ろう」ってなれるからね。その出会ったご縁を大切にしていきたいなって思います。

これからも楽しみで仕方ないですよ。本当に。


ayanaさんからのMESSAGE


━━この記事を読んでいる人のなかには、やりたいことがあるけれど一歩踏み出せない人もいるはず。そんな人へ何か一言贈るとしたら?

ayana:何度も言うけれど、やっぱり自分にやりたいことがあるって素晴らしいことだから、見つけられてるならやって欲しいと思う。私は30歳になってようやく見つけられたけど、それまでは人と比べて、なんとなく生きてきた感覚があって。

soi.と出会って初めて「好きなこととかやりたいことを突き詰めるって本当にその過程もちゃんとよかった!幸せ!」って思えるくらい自信になった。そんな今って、当時は1mmも想像できなかったんだけど、じゃあ何をやったかって「やりたいと思った時にやった」シンプルだけど、その事実が大事だったんだろうなって思います。

好きなことをして生きるって、起業だけが全てじゃない。今自分がやってみたいって思うことがある方は、どんなカタチでもいいから一歩踏み出して欲しいなって思います。本当に!私でもできたからいけるよ!!って断言できるから。

ayana:でも、もしやってみたいことがあって、なかなか動き出せない人がいるのなら、勇気をだして一歩踏み出してほしいな!

想像してる心配や不安の9割は起こらないし、なにより人生一度きりだからね。やらない後悔はあっても、やって後悔することはきっとないよって伝えたいです。それは全て経験につながるから。


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撮影 / MAO
取材・執筆 / 廣田 彩乃


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