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【女ひとりでエベレスト街道】下りは体感2倍速。行きは高山病、帰りは…

登りと比べて体感2倍速の下山。
往路と同じところを通るところが多いので、写真もかなり少なめ。
そして疲れや体調不良で精神的にも余裕がなかった…。
そんなわけでトレッキング10・11日目はまとめて記載します。

1.隠しきれない風邪の気配

トレッキング10日目は、ペリチェ(4,240m)からナムチェ(3,440m)までトレッキング。

前日の水ぶちまけ事件のせいなのか、季節が進んでいるからなのか、高度が下がっているのにあまり暖かく感じない。

幸い、着替えは防水のスタッフサックに入っていたので濡れた服は着ずに済んだけど、この頃から鼻水が出始めました。
(ちなみに鼻水はこの後1ヶ月ほど止まらず)
下山中の多くの方が鼻をかんでいた理由がよく分かった…。

下山は1日の移動距離が長く、この日の歩行距離は約19km。
なかなか普段そんなに歩くことないので、下りと言えども大変な道のり。

天気はもうずっと最高
お昼はダルバート
脂系がきついので、ダルバート→カレー→シチュー→モモのローテーションになる

途中、初めて私と同じようにポーター雇わずに荷物を全部背負って登っている日本人の方とお会いしました。
オーストラリア人に「ポーター雇わないなんてクレイジーだ」と言われたらしく、往路の私と同じように荷物の重さを心配されていました。
我ながらへなちょこな私が荷物背負って行けた事実は勇気を与えたと思う。笑

吊り橋が出てくると下りてきた実感がある

ガイドさんに「Almost there」って言われてからナムチェ着くまでが結構長く感じて、「全然すぐじゃないやん」と心の中でツッコミを入れ続けたけど、前日の蜃気楼かと思うような体験に比べればこの日は遠く感じませんでした。

ようやくナムチェに到着!

往路とは違った角度からのナムチェ
ホッとする風景

往路とは別のロッジだけど、部屋はとても綺麗。
ガイドさんが「部屋にホットシャワーも付いてるよ!やったね!!」と言ってくれてテンション上がる。
高地ではシャワー浴びると凍って風邪を引くので、約1週間ぶりのシャワー。泣ける。

普通のホテルのようなロッジの部屋
嬉しすぎてシャワーの写真いっぱい撮ってた。笑

既に風邪の気配があったものの、とにかく一目散にシャワーを浴びる。
ダイニングのストーブで髪を乾かしつつ、襲ってくる寒気を全力で知らんぷり。

ひとまず日本から持ってきた葛根湯を飲んで、持ってきた服を着込んで、寝袋に掛け布団2枚重ねで眠りにつきました。
風邪は、引き始めの段階でいかに無かったことにするかが肝心。

2.最後のトレッキング…なのに

とうとうトレッキング11日目。
ナムチェバザール(3,440m)から飛行場のあるルクラ(2,840m)まで約18kmの道のり。
「昨日より1km少ないからeasy」と言うガイドさん。
もはやeasyの基準がよく分からんけど笑、何とかやる気を出させてくれようとしてたんだろうな。

朝起きて、相変わらず鼻水は止まらないけど、葛根湯飲んで爆睡したおかげか幾分気分は良さげ。
鼻をかんでいたら、ガイドさんに「もしかして風邪引いた?」と聞かれる。
「大丈夫」と言いつつも、朝一は足元がおぼつかない感じ。
ゆっくり歩き始めて、徐々に安定を取り戻す。

この日は食欲も無く、お昼のサンドイッチすらも食べ切るのが困難でした。
でもこれまでの経験からエネルギー補給は必須。
ガイドさんの顔に「お残しは許しまへんでー!」と書いてある。。

時間をかけて何とかかんとか飲み込んで、出発。
小学生の頃に給食食べきれなくて居残りした時の辛さが思い出されました…。
(昔からへなちょこな私)

そして、後半は体調不良と疲れで歩きながらイライラしてしまう。
ガイドさんに「Are you hungry?」と聞かれた時に、hungryがangryに聞こえてドキリとする。

最後のトレッキング、せっかくなら景色を惜しみながら歩きたかったのに、こんな美しいところでまで結局イライラしている私は何なんだろう…と悲しい気持ちになってくる。
英語でちゃんとコミュニケーション取る余裕もなく、優しいガイドさんに対して閉じてしまう自分にもイライラ。
結局どんなに遠いところに来ても、当たり前だけど自分の人間性というのは変わらない。
この自分と付き合っていくしかない。

とにかく早くルクラに着きたくて、先を焦る私に、ガイドさんは休憩しようと声をかけてくれました。
そしてマンゴージュースを買ってきてくれたのだけど、このマンゴージュースが本当に染みたー。
いつも余裕で優しく接してくれるガイドさん。本当にありがたかった。

私の寝袋や他のもので荷物が巨大化するガイドさん

そして、なんとか夕方にルクラに到着。
到着時にはガイドさんとハイタッチ!
疲労困憊だったけど、とにかくケガなく無事に帰ってこられたことに感謝!!

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