ギロチンの未来も消えたと……そういうことですの?|漫画『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』第7巻
ティアムーン帝国皇女・ミーアは、民を顧みず贅沢の限りを尽くした報いとして、断頭台で民衆に罵声を浴びせられながら、20年の人生に幕を閉じた。
――はずだったが。
首が ――ある。
しかも、何か、幼くなっている。
夢だったのかも ……と、思ったミーアの手元には“未来の”自分自身が処刑の間際までつけていた、血塗られた日記帳があった。
夢じゃなかった!
自分が時間を逆行したことに気がついたミーアは、“未来”と同じ結末を回避すべく、以前の出来事を踏まえて行動を開始する。
すべては、自分のギロチン回避のため!
ルールー族の森から軍を撤退させ、族長との対話も終えたミーア。
ディオン百人隊長に勧められた休息も固辞し、すぐに帝国へ戻ると告げる。
と、ミーアの行動を深読みするディオン。
しかし実際は
“未来”で物理的にミーアの首を切り落とした張本人であるディオンから、さっさと離れたいだけのミーアであった。
帝都に戻ったミーアはルールー族の住む静海の森の問題から、ティオーナの弟・セロの進学問題まで片付け、久しぶりに自室にある血塗られた日記帳を手に取った。
最近、確認できていなかった頁をめくって
すると、突然、日記帳に変化が現れて
運命が変わった、第7巻。
アニメも放送中。
上坂すみれさんの演じるミーアが可愛い。アニメのミーアを見るとカチューシャ様に見えてくる……あ、上坂すみれさんはノンナか……
コミカライズ最新刊の前半はルールー族の完結編、後半はアベル王子を襲った新たな事件のプロローグという内容。
前巻に引き続き、自分の首を切り落としたディオンからとにかく離れたいミーアと、深読みし過ぎで将軍になることを前向きに考えているディオンが面白かった。
根本的にこの作品は、自分が助かることしか考えてないミーアの行動が、結果オーライで上手くいったり、その偶然の産物に対して周りが勝手に“帝国の叡智”と崇拝しちゃうのを楽しむものなんだけど。
ディオンとミーアの食い違う思惑は、正にこの作品のお約束よね。
そして!
遂に!
遂に消えたよ!日記帳が!
これってギロチンの運命なくなったってこと?
と、喜ぶのも束の間、アベル王子のレムノ王国で革命を訴えて民衆が蜂起。
日記帳はなくなったが、ミーアの知る“未来”では起こらなかった出来事が起きた。
関わり合わなければ良い。やっとギロチンから逃れることができたのだ。
そう、ミーアは自分に言い聞かせようとしたが
――出来なかった。
そして、仲間が、ミーアの望みを叶えようと動いてくれる。アベル王子を助けに行くのだって、一人じゃない。
以前の、寄り添ってくれるのはアンヌだけで、死を待つことしか出来なかったミーアではないのだ。
運命は、変わった。
ギロチンから逃げるだけだったミーアが、新たな運命を切り開く、今後が楽しみです!
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