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だってあなたは『レーネ』じゃないでしょう?|ライトノベル『バッドエンド目前のヒロインに転生した私、今世では恋愛するつもりがチートな兄が離してくれません!? 』第6巻
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これまでの感想はこちら。
夏休み。レーネ達は隣国・トゥーマ王国への七泊八日の旅行に来ていた。
眼前に広がる美しい青い海に胸を弾ませる一同。
ホテルに着いた後は、3つのグループに分かれて行動することになった。
「じゃあ私とミレーヌ様、ユリウス様で地下遺跡を見に行ってくるわね」
「うんうん。俺とラインハルトくん、ヴィリーくんは街中に行ってくるよ」
「そして私とルカ、吉田とセオドア様で船に乗りに行くと。完璧ですね!」
ルカ、吉田、セオドアと船で美味しい食事を楽しみながらゆっくりとトゥーマ王国の海を回るツアーに参加する為に港へやって来たレーネ。
しかし
「お嬢ちゃんたち、ごめんね。実はもう前の人たちで満員になってしまったんだよ」
「ええっ、そんな……」
“高価なツアーな為、満席になることはまずない”とパンフレットにあったツアーは、運悪く満席で。
他の船を探すことになったレーネたちだが、港にいたおじさんの勧めで、先程の船よりも一回り小さな豪華な船に乗り込む。
そして、船が出発して間もなく
「この速度、おかしくないか」
「……これ」
「えっ?」
吉田とセオドアが異変に気付いた時には ――もう遅かった。
本能的に良くない、と感じるガスが部屋に充満し、それを払おうと風魔法を出そうとするが。
魔法が使えない。
そうしている間に意識が薄れていき。
次に目を覚ますとそこは。
深い深い溜め息を吐いた吉田の背景は、なぜか土壁で。慌てて辺りを見回すと、なんと壁以外の一部には太い鉄格子が嵌められている。ひどく簡素な牢屋という感じだ。
なんと、4人がいたのは地下強制労働施設。
「つ、つまり私たち、夏休みに隣国で楽しくバカンスをするつもりが、拉致されて地下強制労働施設で働かされるってこと……?」
どんでもない夏休みが、幕を開けた。
気になる情報がいっぱいな第6巻
基本筋は、色んなことが起こる夏休み!な、わけですが。
今まで人間関係の構築から、ストーリーの核心に触れる情報が色々と出てきた感じ。
ユリウスが伯爵夫妻に復讐したいのは、母親を死に追いやられたからだということ。
一方で、セシルとの話では、以前のレーネは「(レーネの)母親が死んだのはユリウスのせいだ」と言っていたこと。
そして、ジェニーの母・現在の伯爵夫人は、レーネの母どころか、ユリウスの母と結婚していた時からの不倫相手だということ。
『お父様はとっくにおかしいのよ。……お母様もね』と、言っていた、少し病的な様子のジェニーも気になる。
更に、レーネがレーネではない、とすぐに見抜いた実の父の存在。
ストーリー序盤で気になっていたけど、成績や、人間関係のことで遠のいていた問題が、ここへ来て一気に中心にやってきた感じ。
一体この家で何が起きているのか?!
そろそろ少し明かされる部分が出てくるのかしら。
あっ! ユリウスとの関係も少し進展して良かった!
とはいえ、とにかく謎だらけの家族の問題が解決しないことには、しばらく宙ぶらりんなんだろうけど。
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